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2003/02/02

「日本料理」以外は日本料理ではない?

四条司家というのは、「日本料理四条流」の一流派の家元なのである。

日本料理に家元がある!四条流なんていう流派がある、そのことをおれが知ったのは、前にも書いたような食のマーケティングの仕事についたあと、1972年のはずだ。そして、それがただならぬ影響力を持っていることも知ったのだった。

新しいメニューの開発や料理写真など撮るときの料理の制作のために、クライアントである食品メーカーの顧問になっている料理学校の先生と仕事をする。その料理学校は当時とても有名な学校の一つで校長は有名人。で、ただの校長かと思っていたら、四条流のとても偉いひとだと聞かされた。で、おれと仕事をする先生、つまり校長の弟子で、校長に代わって校長の名前の料理原稿をつくったりするひとなのだけど、「日本料理というのは、四条流からはじまる伝統料理を日本料理というのであって、家庭の料理は日本料理ではない」とおれにいったのだ。

おれは、驚いて、その先生の顔をみた。「では、家庭の料理、それからこうして作って雑誌に載せる料理、それは日本料理ではないのですか」おれはいった。「そうですこれは家庭料理であって、日本料理ではありません」と先生はいうのだ。「では学校で教えているのは、日本料理なのですか」おれはいった。「日本料理を教えるのが基本ですが、家庭料理も教えます」と先生はいった。「日本料理と家庭料理の違いはなんですか」とおれはいった。「四条流を継いでいるかどうかでしょう、この学校でやる料理は、それにもとづいていますから、ということになっているのですよ」と、その先生はニヤリ笑った。

ま、あらましそのような会話があった。おれは、頭が混乱した。

ところで、昨日の料理だけど、できたら、ニンジンもトマトも庖丁でテキトウに切ってつくりましょうね。あれは、山でよくやったやりかたです。でも料理。

で、庖丁があるなら、タマネギを刻んで最初に入れましょう。バターで炒めてから水を加えると、コクがでます。最後にワインか日本酒を、ちょっと入れたりすると味がかわりますね。その酒をちょっときかせたぐらいで、とってもうまい「感じ」になるというのは、よくあること。

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