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2003/09/18

偏見

しかしあんだね、15日の日記に書いた江戸っ子食彩記のネタのうち、天ぷら、うなぎ、軍鶏、深川丼は、いずれも当初は下賎の食べ物といわれていて、蕎麦もすしもそうだった。

「下賎」という言葉自体シャラクセエが、いまじゃさすがに「下賎」なんて言葉を使わないが、「下品」とは平気でいうし、おれなんかよく「下品」といわれる。そのように食べ物を、それを食べるひとを下賎だの下品だのという根性は、なかなかなおらない。

白玉や豆腐が下賎、下品といわれなかったのは、江戸で生まれたり普及したものではなく、京都がからんでいること、それにもしかすると「白い」ことが関係しているかもね。だいたい京都・大阪は、色が濃いだけで下品とするスカのような貴人根性が根強い。

東京の田舎者も、それを競って真似することで貴人根性に近づこうとした歴史があるようだ。植民地の人間が宗主国の文化を真似することで、偉くなった気になるようなものだ。

ま、ともかく下賎のものから新しい活力ある食文化が生まれたのさ。であるから皆さん、下品を気にせずやりましょう。

ま、それで話は違うが、オニオンスライスというと立派にメニューとして通用していて、これを取り立てて貧乏臭いものだとはいわない。しかし、椎名誠さんが書いているような、キャベツの炒めたのにカツオブシと醤油をかけてめしのおかずにするというと、貧乏臭いというやつがいる。そりゃ、おまえ、おかしいだろう。

ま、人間だれしも自分はエライと思いたいものかも知れないが、他人を貶めて自分がエライと思ってもしょうがあんめえ。世の中、偏見だらけで、そんな根性じゃ、まっとうにモノゴトを考えられないのではないか。

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