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2003/10/17

あなたもグルメ評論家!騒動記7

けっきょく、一日目で40杯たいらげたのはヘンドーのムスメだけ。「よくやった、酒を飲ませてやろう」とヤメドーは彼女を誘う。「もう腹一杯で苦しくて飲めませんよ、別の日にしてください」と彼女は抵抗する。

「ばかもの、これぐらいで音をあげるやつがいるか、これから飲んでこそ、エッセイストへの道がひらける。おまえ、エッセイストになりたいのじゃないのか」
「もうスッごくなりたいです。だけど、わたしはアタマをつかいますから、腹はもういいです」
「なにかっこうつけている、アタマはいらない、小学校高学年ていどでいいのだといっているだろ、あとは何軒、どれくらい食べたかが勝負なのだ」
「それって、それじゃあ、食エッセイストやグルメをばかにしていませんか」
「どうして」
「だって、大人にむかって、小学校高学年ていどだのと、読者もそのていどだのと、いっているじゃありませんか」

「だけどね、そういうふうになっているし、そういうふうに、グルメなんかていどの低いバカと思われているんだよ。だってな、そう思われても仕方のない騒ぎ方をしてきたんだよ。何軒くいたおしたと威張ったり、『ドコソコでナニソレを食べてみたら、どえりゃー、うまかった。ぜひキミも食べてみなさい。あれを食べんうちは、いっちょうまえの顔できんがや、などと自分の説を人に押しつける。とんでもないことだ』って書かれたりしている」
「あっ、それ書いたの、東海林さだおさんでしょう。あの人は、食エッセイストじゃないんですか、小学校高学年ていどなんですか」

「あのひとはね、エッセイを書くけど、漫画家なの、そこが、ラーメン屋何軒くいたおしたと威張るような成り上がりのエッセイストとちがうのさ。漫画家や小説家として評価されているひとが、食についてのエッセイを書くのと、食エッセイストは違うんだよ。世間の目から見てもな。だいたい、あんただって、食は組しやすいと思って、食エッセイストになりたい、本当はエッセイストになりたいのだけど……という調子じゃないか。グルメをばかにしているのさ。さあ、つべこべ言わないで、飲み屋へ行ってからのはなしだ」

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