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2003/10/31

B級グルメ

1980年代はじめ、おれはまだ40歳前後、バブル経済もまだで、「B級グルメ」は陰ぐらいあっただろうが形はなさず声もなく、大部分の庶民のみなさまは、『Hanako』(88年創刊)や『dancyu』(91年創刊)など気にせずに、落ち着いてラーメンやカレーライスや丼物を楽しんでいた。

大衆食堂や大衆食を「B級グルメ」というのは浮世のことだからよいのだが、おれは大衆食堂や大衆食を「B級」だとは思っていない。大衆食堂や大衆食は「普通」なのだ、「普通食」「日常食」だ。それを「グルメ」とは笑止ではないか。どうせなら、グルメは「A級」でお願いしたい。

「オシャレ」という言葉がある。もちろんけっこうなことだが、たとえば衣装や装飾品では、「今日はオシャレしましょうね」といった場合、普通や日常があってのことで、どれが普通であり日常かは、本人はわかっている。

だから、普通を日常をオシャレによくしましょう、といえば対象はすぐわかるし、非日常なオシャレはなんらかの日常に反映されることが少なくない。なるほど、日常のファッションは、向上しているように見える。

しかし食事においてはどうだろう。グルメ騒動、しかもB級グルメ騒動のほうが圧倒的に「参加者」が多いはずなのだが、普通や日常の向上どころか、子供には、男前だけで選挙をやっているような首相まで「食育」などという始末だ。街を見ても、ラーメン屋がふえるだけで、貧困というしかない。

オムライスを食べるのに「B級グルメガイド」で探して行かなくてはならないようでは、普通や日常の向上どころか、ド貧困ではないか。B級グルメをいうなら、自分と自分の周囲の日常を見直し向上を図るべきだろう。「日々の食事の正常化」である。そういう意味において、大衆食堂や大衆食が「B級グルメ」であることが望ましい。

1986年、「スーパーガイド東京B級グルメ」(文春文庫ビジュアル版)発行。「A級の技術で東京流の味と伝統を守り、しかも値段はB級の心意気に燃える店のレポートを中心とする、これは一種の東京論である」だってさ。シャラクセエ! 

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