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2003/11/01

グルメ

よい食生活は、よい食事文化(食習慣)をぬきには成り立たない。ところが「豊かになった」日本人は、「よりうまいものを食べる」ことが、よい生活と錯覚したか、そのように扇動された。

「おいしい生活」「おいしいものを食べるわたしはしあわせ」というようなキャッチフレーズに従って、よりうまいものを追いかけた。それが「グルメ」である。

だから「グルメ」にとって、よい食事文化のためのよいセンスは、テーマになったことがない。それは、もろもろのグルメ情報誌のたぐいを見ればわかるだろう。

A級グルメのうちは、まだよかった。「フランス料理」「イタリア料理」というくくりであって、まだその料理ごとの食事文化が意識されることがあった。そこにセンスアップのチャンスがないではなかった。

しかしB級グルメというのは「単品グルメ」であり、食事総体が意識されることはほとんどない。ラーメン、カレーライス、カツ丼、親子丼……と、ただモノを食べまくり、舌だけで味わうという、犬や猿でもできる「グルメ」になった。食事のためのセンスアップなど論外で、そんなことが話題になる余地すらなかった。料理について詳しい知識をもったにせよ、それが食事のセンスアップとむすびつく構造はなかったのである。

そして、よい食事文化、つまり食事におけるセンスアップという課題は、生活の場で意識されることが、少なくなった。グルメ騒動の華々しさと、コンビニフードに頼る貧困な日常の落差は、あまりにも大きい。こういう奇形な「グルメ」をやっているのは、おそらく日本人だけだろう。

ま、それで、このサイトのどこかに書いてあるはずだけど、バカ騒ぎはけっきょくバカ騒ぎに終るのであって、日本の食事文化は大衆食堂の食事を、よりよくしていくことになるだろうってこっとさ。

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