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2004/07/29

料理の「ふくらみと深み」について考えてしまった

料理と音楽は似たところがある。音楽といっても、ナマでのことだが。ナマということになると、浪花節も入るな。落語だって、シバイだって神楽だって、そういうことになるかな。

つまり絵画や陶器や彫刻は、モノであり、何度も同じものを見ることができるし、それだけで移動は可能だし、鑑賞の場に作者や演者がいる必要はない。しかし、料理や音楽は、ちがうのである。誰かが偉そうにもったいつけなくても「一期一会」なのだ。つくったときが食べるときで、演じるときが聴くときで、その関係でその瞬間に成りたつもので、その前後には存在しない。

ま、かくて、昨夜は、入谷のライブハウス「なってるハウス」で、渡辺勝さんと川下直広さんのライブを聴いたのであるよ。

おれが、このあいだ西荻の「アケタの店」のライブで買ってきたCDの「エミグラント」を聴きまくっていたら、同居のツマが、「このうたは、ナマで聴いたほうがよいかもね」というから、ちょうど休みで家にいたので一緒に行った。行ったら、ナント、「女体の詩人」イシイさんがいるではないか。しかも、『汁かけめし快食學』を持っていて、サインまでさせられてしまった。これは、余談。

さらに、料理と音楽、や、それらが似たところがあるというのは、「一期一会」の一過性の出会いのものというだけではなく、「味」に「ふくらみと深み」が大事だということじゃないだろうか。渡辺勝さんと川下直広さんのナマを聴くのは3度目だが、帰り道ツマと「よかったねえ」という話をしながら、そのことを考えた。「ふくらみと深み」のぐあいが、よいのだ。

音楽だったら、「味」の核心は「音」つまり人間の「声」と楽器の「音」を含めて「音」だろう。「音」には「曲」があり「詩」がある。それが、ノドや楽器から直接耳に届くのではなく、場の空気をふるわせ空気の音として、こちらの身体に届くようなかんじだと、「ふくらみと深み」をかんじるようだ。ま、詩の場合は、その詩のもつふくらみもあるだろうが、それはナマでは音として肉体に届く。基本的には、浪花節についても、浪花節は浪曲師と曲師の三味線がセットだが、おなじことがいえるようだ。

料理の「ふくらみと深み」は表現が難しいのだが、食事の場で、舌が料理から直接感じる「味」以上のナニカである。それを「味覚」として肉体がかんじたときになる。それは、料理の値段には関係ないのだ。たかがハムカツ一枚でも、そのことは関係する。

そういうことを、昨夜はイロイロ考えることになり、関係しそうな本までひっぱりだして読んでしまったので、料理の鑑賞「ふくらみと深み」について、また明日から、ここで書くことになる、だろうか?

それにしても、昨夜は、ゲストなしだったので、渡辺さんと川下さんは、一時間半ぶっとうしだ。頭の毛からして「若い」というトシではないのに、元気だなあ。夏バテしないのか。川下さんは、風邪気味なのか、鼻水たらしながらサックス吹いていたが、デキはよいほうだったように思われた。快人たちである。

■入谷のライブハウス「なってるハウス」での渡辺勝さんと川下直広さんのライブ、8月は、16日だ。
http://silballad.blogtribe.org/
■浪花節、玉川美穂子さんの、浅草木馬亭定席は、8月10日(火)。
http://tamamiho55.seesaa.net/

■ぐへ~、駄目さんだ。そうか、鶯谷の信濃路に、ゲロ的つまみがあるのか。これはよさそうだ。
http://www.bari4.com/post/74236/
では、8月中にでも行きましょうか。
おおっ、汁かけめし快食學の宣伝も。どうもありがとうございます。
http://www.bari4.com/post/74305/

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