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2005/04/03

「観光」で東京はナントカなるのか?

昨夜は、吉祥寺で、ハモニカ横丁を調査した大学生いのけんさんと会い、そのレポートを見せてもらいながらオシャベリかつ飲んだ。レポートは、「吉祥寺 ハモニカ横丁の魅力と実態」というタイトルで、「戦後ヤミ市を起源とする横丁の存在意義」というサブタイトルがついている。

いのけんさんは、都市計画研究を専攻する、この4月で4年生になった。つまり、このレポートは、3年生のときに調査研究し、3月にできあがったばかりのものだ。たった一人で、A4で53ページの、ボリュームもすごいが、内容も文章表現も、じつにスバラシイものなのだ。今朝から、このレポートを読んでいるのだが、コーフンであるね。

で、読みながら回想しつつ思ったのだけど、いま国は「観光立国」をいい、東京都も、それに連動して、ま、お台場も観光地だし恵比寿だって観光地、六本木は田舎の非知的成金の観光地、赤坂は田舎のお医者サマなど知的成金の観光地とかなのだが、新しく上野を世界的な「観光地」にしようなど、アレコレ動きがあるわけだ。

こういう動きは、すでにバブルのころから顕著だった。その中心になっていたのが、文化人だの芸術家だの知識人だので、一次産業も二次産業も既存の三次産業も衰退し、やたらブヨブヨ増えたそういう連中が、「仕掛け人」だ「プロデューサー」だとうぬぼれ、町づくりだ地域おこしだと、都市計画からイベントにまで口を出してきた。彼らは、そのことでしか食えていけないわけで、地域のためとかいいながら、じつは自分のPRや販促やゼニ稼ぎで、地元に協力させオイシイところをいただく。

町全体をエンターテイメントな芸術文化空間にしましょうと、最初はイベンントをやって人を集め、そのためにちゃっかり自分の「芸術品」を街角に置かせたり、それで、そうそう、これを町の集客の目玉にしようとかいってオブジェを2千万円もとって街頭に据えさせた「芸術家」もいたな、アンタだよ、伊豆の某町で音楽で町おこしだとかやって自分のコンサートでゼニ稼いで、あとはおさらばというオメエもいたな、そういう連中がウジャウジャ都市計画だの地域振興だのとやっていた。なんら構想を持ち得ない地元民の問題もあるが、とにかくそういう連中が地域をくいものにしていたバブルがあった。

それでイベントなどやり、そのときは人が集まり賑やかで、ソリャわが町は「観光でくっていける」となる。だけどね、地元民が楽しむためじゃなく、他地域からの集客に頼るイベントは、それはつまり地域がより広域のマーケティングに飲み込まれるということであり他地域の同種あるいは異種のイベントと競合する。ま、他人の財布と時間の取り合いになるのだ。一挙に地域の経済枠が広がるのだな。それから、イベントなどがうまくいって急激に人が集まると、一方ではそれまであった地元の魅力が薄れ寄り付かなくなってしまう人がいる。もっと大問題は、かりに成功が続くと地価が上昇し固定資産税があがり、もとからの地元の商店がやっていけなくなり資本力のある外からの参入がふえる。そういうことでビミョウに町の雰囲気が変わっていく。

そういうモンダイが、「仕掛け人」だ「プロデューサー」の計画には考えられていなかった。もちろん、そのことに気がついて、もっと地元の商店や、そこを日常的に利用する人たちを基礎にした計画でなくてはいけないという「プランナー」もいた。だけど、それだと文化人だの芸術家だの知識人だのは、あまり儲けられないし、「地域振興=観光集客」というぐあいにアタマが固まってしまうと、集客イベントを中心に、どうしても派手にやりたがるね。

そういうことが、さらに近年「観光立国」という思想?と政策のもとに、アチコチの地域で惰性的に続いているように思う。そういう面を、大学生のレポートは想起させてくれた。吉祥寺のハモニカ横丁は、その存在意義が「観光」的に高まっている。それは、成り行きでそうなったのだが、これからそれが「観光資源」として注目されることにより、どう変質するかわからない。

だから、ま、話がとぶが、「向こう三軒両隣のまちづくりのすすめ」というのは、わりとよいかもね。
http://dan21.livedoor.biz/archives/17825583.html

ということでした。

いいレポートつくった、いのけんさんのブログ
http://blog.livedoor.jp/truestepper/archives/17863465.html

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コメント

どーも、いのけんさん。

いやあ、ほんと、ちかごろの大学生というと「バカ」の代名詞のように思っていたけど、間違いでした。それに、「理系」でも、文章はシッカリしているし。

ま、おおいに調査研究やってください。また飲みましょう。

投稿: エンテツ | 2005/04/04 08:51

エンテツさん
ぼくのブログのコメントでも書かせていただきましたが、本当にありがとうございました。料理もおいしかったです。

ほめていただくことで、励みになっております。近年は、堕落した大学生が多いので、ちょっとしたことも良く思われてしまって・・・笑。

エンテツさんのブログを拝見させていただいているうちに、「観光」について、いろいろ思いが湧いてきました。
これからも卒論に向け、いろいろな横丁の調査を続けていこうと思います。

投稿: いのけん | 2005/04/03 23:17

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