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2005/07/15

ねこまんまの真相

拙著『汁かけめし快食學』は、ネコまんまの話から始まる。これは、『ぶっかけめしの悦楽』のときに読売新聞の「記者が選ぶ」が指摘したように、「<熱く、かけめしを思いおこそう>で始まる奇書のテーマは、<インドを御本家とする疑惑にみちたカレーライス伝来説>を根底から覆すことにある」からで、そのごく基本の話として、ネコまんまの話から入っている。

カレーライスを語る以前に、われわれは、ようするに自分たちが慣れ親しんでいるハズの食事や料理について、自分たちの料理や料理体験、食文化は、どんな状態にあるかを知っておかなくてはならない。それを、じつにわかりやすい例で、かつ、汁かけめしである「ネコまんま」でやってみようとしたわけだ。

一つは、ワレワレは、ひとが、たとえば隣のひとが、何をどう食べているかについて、じつはあまりよく知らない例としてのネコまんま。

一つは、同じ名前であっても、ちがう料理のことがある例としてのネコまんま。こういう例は、いくらでもある。ワレワレは違う料理を、同じ名前で話し合っている場合があるのだ。もちろん、その反対もある。

一つは、それと関連して、料理とは、「何をどう食べるかの技術」である。その実態を知るには、何をどう食べているかを知ることであって、名前や印刷されたレシピだけでは、わからない。

一つは、さらにそれと関連して、何をどう食べるか、つまり何をどう料理するかで味覚は違ってくる。それはまた料理の違いである。

一つは、というわけで、「本格的」「本場の」「本物の」手のこんだものだけを料理として崇拝するクセがあるが、何をどう食べるかの料理(調理)と味覚があるかぎり、ネコまんまのような、どんな簡単なものでもリッパな料理である。

これらをカレーライス以前の話として知っておく必要があるし、ここんとこが理解できれば、インドを御本家とするカレーライス伝来説は、きわめてアヤシイ、根拠薄弱なものだということになる。

ま、そういうわけなのですね。簡単なものから料理を理解しよう!

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