うすバカ活字プレイ好きたちと『出版業界最底辺日記』
きのう書いたように、漫画屋から『comic Mate』が届いている。「鬼畜SM コミック」だってさ。
同じ漫画屋が制作のエロ漫画『レモンクラブ』に連載していた、「南陀楼綾繁の活字本でも読んでみっか?」が、なにしろエロ漫画は衰退の一途のため、『レモンクラブ』ではもはや活字プレイは困難になり、しかし性懲りもなく明日をも知れぬ『comic Mate』に場所をかえて、かつ通し番号をつかって第91回から始まることになったのだ。
それがなんとまあ、南陀楼さんが取り上げた本は、『古本屋残酷物語』(志賀浩二著、平安工房)で、その本を評する南陀楼さんも、おなじコップの中のうすバカ活字プレイ好きなだけというシロモノなのだ。これでもう、『comic Mate』の将来はない。
南陀楼さんは、本というのはフシギなもので、「暗く不幸で、読めば将来に不安を感じる本のほうが、はるかにオモシロかったりする」なーんて書いている。ナンダロウね、それは、本というものは、そのようにフシギなのではなく、そういうものをオモシロイと思うあんたがフシギなだけだろうと言いたくなるね。だけど、ヒョーロン家というのは、そういうまやかしのロジックを使うから気をつけなくてはいけない。
とにかくタイトルには「残酷」という文字がついているが、「残酷」な目にあっているのは、「すげえ怠け者」の著者のまわりの人たちじゃないかと思う。南陀楼さんは、その著者を「バカなやつだなあと笑いつつも、周囲から愛されている著者のことがうらやましくなった」と書く。ああ、もう、どっちも救いようがないうすバカではないか。
しかーし、この『comic Mate』のうすバカさ加減は、それだけじゃない。サイコーなうすバカは、塩山芳明編集長その人だね。なぜかというと、『出版業界最底辺日記 エロ漫画編集者「嫌われ者の記」』(塩山芳明・ちくま文庫・定価950円)は7月10日発売、という文字が、落選必死の候補者のセツナイ連呼のように誌面にいくつも登場するのだ。いくつ登場するか、かぞえ始めたがメンドウなのでやめた。
『古本屋残酷物語』にせよ『出版業界最底辺日記』にせよ、しょせん出版読書界の活字プレイ好きたちの本にすぎない。「古本ブーム」「本屋ブーム」なんていうが、しょせん自分たちで煽りあっているだけで、同じコップの中でお互いのクソをくいあってイノチをつないでいる、コキタナイ状態だ。出版業界の断末魔が見えるようだ。
そりゃそうと、その『出版業界最底辺日記』の解説だが、やはり、おれの予想がアタリだった。おれは、4月11日の当ブログ「書評のメルマガとドラム缶の風呂」で、福田和也さんを予想し、「当たったら、泥酔するほど飲ませてね」と書いている。
それで当たったから飲ませてもらうツモリだが、どうせなら、近頃漫画屋に入ったらしい、「日本酒グビグビ」のアンナちゃんと泥酔したいね。アンナちゃんに飲み代渡して、おれんとこへよこしてもらえばいいや。塩の字は、「超有名評論家」の福田さんの写真を股にはさんでシコシコやっていなさい。
ああ、ホント、うすバカ活字プレイ好きたちだけが騒いでいる出版読書界は、頽廃のきわみなり。
「まず、未曾有の危機にある政治、経済、社会に対する破壊力のある批判が欲しい。一過性の話題や情報の提供ではなく、さりとて客観を装う教養主義、静寂主義の陥穽に陥ることのない呼吸、独自のフットワークを取り戻して欲しい」との紀田順一郎さんのお言葉が、暗雲が押し寄せる空の彼方へ消えてゆくようだ。
『出版業界最底辺日記』は、さらに一層ちくま文庫の不良性感度を飛躍的にアップすることになるだろう。ああ、これじゃ、筑摩もオシマイか。こんな本より、いま発売中の『カップ酒スタイル』を買おうね。
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それゆけ30~50点人生。
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