« おかしなおかしな、米国産牛肉問題 | トップページ | 大衆食堂が潰れる? 貸金業モンダイ »

2006/08/03

定番商品 鶏唐揚げとコロッケの待遇の違い

スーパーの惣菜の定番商品というと、日本全国どこでも売れているものを指し、鶏唐揚げ、とんかつ、メンチかつ、ひれかつ、などだそうだ。コロッケも定番のはずだけど、「販売政策」上からは、外れる。

食生活からすれば、コロッケは定番中の定番だろうけど、販売政策からすれば、「1個60円~80円の商品を懸命に揚げて販売しても、売上げは大きく伸びない」「1個(または1パック)300円前後の商品をヒットさせれば大きく売上げは伸びるが、1個60円のコロッケをたくさん販売しても売上げは知れている」「コロッケは定番として大切な商品だから売り込まなければいけないかもしれないが、そんなに努力をしなくても、放っておいても売れる商品なのだから、これは売上げプラスの”押さえの商品”なのである」ということだね。

こういう考えは、販売側としてはトウゼンだろう。コロッケの原価計算を、どうしているか知らないが、小売単価100円ぐらい、それ以下のものだと、原価計算は何十何銭、つまり1円以下2桁まで計算することがある。パンなどそうだが、何十何銭を計算しておかないと、売上げ計算上は問題なくても、利益で大きな違いが出る。ま、食品は、神経を磨り減らす細かいコトがつきまとう。

これは、生産者も同じで、たとえば、いま野菜が高くなっているが、でも、胡瓜などは1本100円はしない。シメジのたぐいは、1パック80円ぐらいか、特売で2パック100円のこともある。スーパーで、その店頭価格だと、生産者のところでは、いくらで取り引きされているだろうか。じつに、作るのが嫌になってしまうほど、利益の出ない価格で取り引きされるものが少なくない。

また、肉などそうだが、スーパーでパックされて並ぶときは、売りやすく利益が出しやすい量でパックされるが、生産者の手を離れるときは一頭だ。取り引きされる金額の単位は大きいようでも、飼料代などの原価はバカにならない。計算すると、やっているのがバカらしくなる。

ところが、大都会で暮らす一般の消費者は、そういうことは、あまり考えない。自分が買う値段で、品質も安全も、完璧でトウゼンと考える。とくにスーパーで買うときなどは、対話などないから、そこで双方の意思にもとづく「取り引き」がされているなんて、ほとんど意識しない。

しかし、生産者も販売者も、じつに際どいシゴトをしている。もちろん、消費者も、際どい生活をしている。そのなかで、どう品質と安全を確保するか、不安を言い募って騒いでいれば、それが転がり込んでくるほど、アマイ状況ではない。

そもそも食料自給率40%という現実は、自分たちが目先の快楽と損得だけで選択し無理を重ねた結果であり、米国産牛肉問題も、その一連のなかにあるのだ。それだけを切り離して、バブルでぶよぶよになった頭で騒いでも、一歩も前進できない。今回の騒動は、そのことをよく表している。輸入されたものが、国産品に混入されないよう、十分な対策すら立っていない。となれば、混入されるのが、常識というものだ。そういう実態が、米国産牛肉輸入反対ということで、放置されてきた。米国産牛肉に対する不安によって、豚や鶏は国産も輸入も全て完璧に安全になってしまった。

三菱自動車、ナショナル、トヨタ、パロマ……BSEより焦眉のイノチのキケンがたくさんあっても、BSEほどには騒がれない。ようするに、イノチが大切なわけではないのだ。

ま、そういうことだ。

ぐふふふふふ、可愛そうなコロッケのことを考えていたのだが、話がそれてしまったな。

|

« おかしなおかしな、米国産牛肉問題 | トップページ | 大衆食堂が潰れる? 貸金業モンダイ »

コメント

>吸う様

こういうことを書いていると売れないわけで。
あなたにそう言っていただくほど、
落ち込んで寝込んでしまう、ワタクシなのです。

>ボン様

食品の小売や飲食店は、たとえ規模が大きくても、一円玉を積んで利益をだすような商売で、しかもなくてはならない仕事なのに報われない。新聞なども、一部100円かそこらなのに、まるで違うのは、やはり広告収入に依存して平気という体質になっているからでしょうね。

いまでも、たぶんコロッケはアジア産冷凍が主力でしょう。冷食のなかでは、業務用を含めて、トップを走り続けている。最近は、チルドも伸びているようですが。ウチの近所のC級スーパーでは、業務用がたくさん売られています。

投稿: エンテツ | 2006/08/05 08:59

うう、記事をみて思い出したら頭が痛くなりで、
売上げ予算と荒利益予算の達成率と前年比、
ロス管理と人件費管理、がんじがらめでしたねえ
かっての私の主担当グローサリ・デイリーでいう
と各社大型スーパーで売上げ予算一億円くらい、
荒利率18%程度でしょうか、ちなみに惣菜は
ロスが多いので、はじめの荒利が28%くらい
ないとしんどいですね。コロッケの売れ筋は
アジア生産の業務用冷食が今も主流でないかと、
商社系輸入元、問屋等いろいろ経由して店着の
原価は売価の6掛け位だったような記憶が。
昔大手でも、この四苦八苦ですから、個人や
家族でやっているとこは更にしんどいでしょう。
ああ、思い出しただけで胸がキューですね。

投稿: ボン 大塚 | 2006/08/04 11:12

>米国産牛肉に対する不安によって、豚や鶏は国産も輸入も全て完璧に安全になってしまった。

む、そのとおり!
さすがは先生様!!

投稿: 吸う | 2006/08/04 08:47

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30930/11242058

この記事へのトラックバック一覧です: 定番商品 鶏唐揚げとコロッケの待遇の違い:

« おかしなおかしな、米国産牛肉問題 | トップページ | 大衆食堂が潰れる? 貸金業モンダイ »