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2006/09/30

まな板 木製かプラスチック製か

原稿締め切りが10月6日の「書評のメルマガ」では、『まな板』(石村眞一著、法政大学出版局2006年3月20日)を取りあげようと思い、持って歩いて読んでいる。まな板の起源から、写真や資料も豊富、調査も入念で、おもしろい。こういう歴史的な著述は、とかく伝記と伝説と伝承と神話などがゴチャゴチャになりやすいが、そのへんの混乱がないよう書かれている。

近年のまな板で気になっていたのは、プラスチック製のまな板の普及だ。あれはいつごろだったか、伝統主義日本料理の飲食店にまで急速に普及した。伝統主義が、どうしてプラスチックなのだと思ったことがあったが、「板場」というぐらいの日本料理の厨房に、白いプラスチック製は、リクツぬきにヘンで違和感があった。

この本では、そのあたりの事情までおいかけている。その事情が、いかにも日本的だ。おれの記憶でも、「お上」のほうから、プラスチック製のほうが衛生的だから、なるべくこれを使うようにという指導があったように思うが、そこんとこを著者は「厚生労働省食品保健課に業務用まな板に関する規格と使用方法について問い合わせた」

いけねえ、時間がない。簡単に書いておくと。

厚生労働省は、まな板に関する法的な規格はないし、まな板に関する正式な指導とか通知は一切してない、ただし、「一九七三年三月に「なるべくプラスチック製のものを使って下さい」というマニュアルを出した」と答える。これだ。

著者は、さらに都道府県レベルの保健所から市町村レベルまで追跡調査し、「厚生労働省の見解としては、具体的指導はないとしているが、市町村レベルでの監督内容は、実質的には指導に近いという見方もできる」と書く。

日本の政治と行政は、万事が、この調子なのだ。まな板にまで口出ししたうえ、はたして法律の問題なのか行政指導の問題なのか、わけがわからなくなる仕組みになっているのだ。それは政治家や役人が責任をとらずに生きのびたり、法の目をくぐって業者と癒着するための「知恵」なのだが。

おれは自分のウチの台所では一回だけプラスチック製を使ったが、木の方が良いという判断で、ずっと木を使っている。

【10月1日って日本酒の日だって知ってました?】というメールがきた。知らんかった。とにかく、考えたら9月は、予定していたことがほとんどできずに過ぎた。スケジュールをたてようとしてもキチンと収まりつかないところまできた。流れにまかせるよりしょうがないな、それでもなんとかなるものだと腹をくくりつつ、明日の日本酒の日はトウゼン飲むのだ。これも美しい日本の伝統を守るため仕方ないのだ。やれやれ。

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