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2006/10/26

いいかげんにしろよ、と云いたくなるなあ

たしかに、よい趣味や見識をもって、食べたり飲んだりのおとなも少なからずいる。

しかし、ちかごろよく見かける、団塊の世代ぐらいのイイとしこいた男たちが、大衆食堂や大衆酒場や立ち飲み屋を連れ立ってツアーしてまわり、「昭和」や「下町」を懐かしがる、とくに、そうしたブームに乗り遅れまいとジタバタしているような連中、あれは、どうも感心できない。

そういう連中をみかけると、とたんに食べているものも酒もまずくなり、男子が食べ物のうまいまずいを云うなと教えられた「昭和」が、ほんとに懐かしくなる。おれがガキのころの戦後の昭和にも、この教えはまだ残っていたからな。昭和の男ってのはな、たとえば昭和18年生まれのおれだが、ガイドブックのようなものを見て順番に食べ飲み歩くようなことはしなかったぞ。そりゃ、遊びや所用で出かけた先で、さてどこで食べるか飲むかの参考にガイドブックを用いたひともいたようだが、おれのばあいは、そういうこともなかった、出かけた先でテキトウにやる。でたとこ勝負を楽しむのだ。それがフツウだっただろう。

たいがい日常的には、もっと、自分の居場所を大事に飲み食いしたものだ。それが、どうだ、いまは、あっちに安いうまい店がある、こっちに安いうまい店がある、わざわざ出かけて行き、それもツアーなどと称し連れ立って転々とする、なおかつそういう店を知っているぐらいのことを自慢そうにハデハデしくニギニギしくする。ここは右や左の大衆がくつろぐところだ、おめえの縄張りでもなんでもないゾといいたくなることもある。

50過ぎのイイおとながだぞ。ずぶずぶ、そんな昭和だ下町だ安いうまいに溺れて、どうだというのだ。その自分の姿、ほんとに自慢できる姿かい。おれは、どうもみっともないことだ、イイとしの男が誇れる姿じゃないと思う。こういうおれは、よほど昭和な時代遅れのオカシイ男なのだろうか。ま、それならそれでよい。

しかし、なぜ、「昭和」や「下町」が懐かしいという連中が、そのようなことになるのだ。懐かしがるくらいなら、もっと「昭和」や「下町」の男らしく、意地でもハヤリには背をむけるぐらいの気迫をみせてみろってんだ。少なくとも、ちったあ恥じらいをもってやったらどうだ。

ああ、また、云ってしまった。

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コメント

ハジメ男さま、おひさしぶりです。
いつも、ココゾというところで、
「激励」をいただき、ありがとうございます。

いまや、立ち飲みツアーあたりが、
「高尚」な趣味のようなので、
低俗なだけの私も「反俗」に加えてもらえそうです。

しかし、たいがい、たとえ低俗でも、高尚ならさらに、
年輪を重ねるほどに、
それなりの落ち着きや深み渋みが出てくるものと思われますが、
そうではなく、いい50男あたりが、
ブームの先頭きってアタフタ流行を追いかけるなんて、
解せませんね。

もっとゆっくりじっくり、
家で落ち着いて藤沢周平でも読んでいろ!
と云いたくなりますね。

投稿: エンテツ | 2006/10/29 11:52

遠藤様お久しぶりでございます。
言い放ってくれましたね。愉快。爽快。
まさにそのとおりです。幼稚な四五十男が多いです。
男もファッション雑誌で育った奴が、その年齢に達したのです。
雑誌体質。ポパイの代わりが、ちょいワル雑誌になり、
○○WALKERの代わりが、散歩雑誌のソバ・酒場特集になる。
それが「オトナ」なんでしょうかね。いやだなあと思います。
恥ずかしいなあと思う。しかし、世の中こういう奴がとても多い。

遠藤様の低俗、じゃあなくて反俗なサイト(笑)が私は好きです。

投稿: ハジメ男 | 2006/10/29 09:23

いやあ、ども、ども、お二人さん。
どうにもガマンできなくなって、書いてしまいました。
こういうことを書いていると大勢に逆らうことになり、
ま、つまりは、お二人さんのような方ばかりを相手にすることになり、
儲からなくなるのだけど。
なにしろ、こないだから、どこへ行っても、
こういう「群れ」だらけなのだ。
酒場だけじゃなく、旅先の電車の中、
山に登るロープウエイのゴンドラの中……どこへ行っても。
んで、そこでしている会話というのがねえ、なんともサミシイのだよ。

「スタンプラリー呑み」って、おもしろいなあ。
こんど安くてマズイ居酒屋スタンプラリー呑みというのを挙行しよう。

ボンさん、またもや団塊の世代をダシにしてすみません。
やはりカタマリが多くて、よいマーケットだし、
多いカタマリだけが目立ちますから、仕方ありませんね。
つまはじきものは、ここでお楽しみください。

投稿: エンテツ | 2006/10/27 14:04

うおっ!おいらまた酔っ払って知らない内にこんなことを先生様のブログに書き込んでしまった!と勘違いしそうなくらい的を射てますな...うふふ。
おいらも何度も「大はし」でメモ帳に品書きを書き写しながら呑んでる輩や梅割と煮込みだけを注文して写真に収めたらそれを一気に平らげて10分も居ないで出て行ったりする輩を見かけましたけど、こういう「ガイドブックのようなものを見て順番に食べ飲み歩くようなこと」「ツアーなどと称し連れ立って転々とする」ってのは、揶揄して「スタンプラリー呑み」と言うそうで、誰が考えたか巧いこと言ったもんですな。

では、我々もまた年内に二人で「ツアーなどと称し連れ立って」泥酔しましょう。

投稿: 吸う | 2006/10/27 08:41

あの頃の言葉で「異議なし」です。
それ以上に当該世代の一人として、これら
風潮が恥ずかしくないのか、ふがいないなあと
ほんとに見聞きするほどに、いやになってきます。
自責・自戒も込めて、あの頃の自らのソーカツも
出来んひとりよがりの連中は、もうじっとして
黙っっとらんかい、つくずくそう思いますが。
自分で自分の尻拭いもできなかった恥ずかしさを
噛締める気概位持たんかいと思う私などの方が、
いわば世代の落伍者・つまはじきで仕様がないですが。

投稿: ボン 大塚 | 2006/10/27 08:23

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