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2007/05/14

たまたま入った食堂が

ときどきポッと思い出し気になることがある。去年の1月17日に千葉県富津市JR内房線浜金谷駅前の「味はな」という食堂をザ大衆食のサイトに掲載している(クリック地獄)。詳細は完成してないのだが、ここは、その前1月14日に、「四月と十月」古墳部の旅で寄ったところだ。

じつは、それ以前に、金谷は何度か通過し、「味はな」の斜め前にある食堂に2回入っている。いま古いメモを探し出して調べたら、どうやら「澄芳」という店名で、最初に入ったのは1998年5月5日、2回目は2003年2月4日か5日のことらしい。いずれも、神奈川県横須賀港から千葉県金谷港へフェリー、浜金谷駅でJR線に乗り換え。帰りは、その逆になるのだが、その途中のことだ。

最初の5月5日のとき、「味はな」にするか「澄芳」か少し迷ったが、すぐ「澄芳」を選んだ。というのも、「澄芳」はむかしの大衆食堂のように素っ気ない佇まいだったからだ。「味はな」の店頭には、たしか雑誌かなんかに載った記事が貼ってあったりして、建物も派手とはちがうが目立つ演出だから、なんとなくそういうところは肉体が敬遠してしまう。

「澄芳」は、なめろうや刺身など、地元らしい料理に普通の大衆食堂メニューが揃っている。値段が、やや観光地駅前食堂風というかんじがしないでもないが、内容的に満足できるものだった。ま、いいだろうということで、次に前を通ったときにも寄った。

「澄芳」は、むかしから変わらないおなじことを続けているかんじで、惰性的といえば惰性的だ。「味はな」は、すでに紹介したように、外観から意欲的で、メニューや料理にも工夫がある。「澄芳」が保守的なら、「味はな」は新進というかんじで、それぞれ味わいがある。

ところが、いまザ大衆食のサイトに載っているのは、自分が怠けていることもあって「味はな」だけなのだ。「澄芳」は、店名すら忘れて、いま調べてやっとわかったアリサマ。

おれが気にしているのは、こういうことって、わりとあるのではないかということだ。どちらも、たまたま、入ったにすぎない。

「味はな」は、日程を分刻みで組むことが「趣味」の、自ら「数字フェチ」というスソ古墳部長が、あらかじめWebで調べて決めて、われわれは導かれてそこへ行ったのだが、おれからすれば、たまたまであり、スソさんだって、とくに「よい店」を「厳選」したわけではなく、その時間に浜金谷駅で合流する人たちがいるので、駅の近くということで選んだにすぎない。

大衆店というのは、たまたま入っても、甲乙つけがたい店がたくさんある。もちろん、好みのことをいってしまえば、「味はな」と「澄芳」は好みがわかれるところかもしれないが、たまたま一二度通りがかりに寄ることなら、どちらもそれなりの満足があるだろう。

ところが、かりに、いま浜金谷駅周辺の食堂を、ザ大衆食のサイトで調べると、「味はな」しかない。こういう外側の情報が、おなじ地域で甲乙つけがたくやっている飲食店に、情報的な差をつけてしまうことになる。

ま、そんなことを気にしていたら、こういうサイトはやっていけないのだが。なるべく、そんなことで差が生まれるようなことはしたくないな、とはおもう。

基本は、現場で、自分の眼で選ぶということだろう。おれも、そうして載せているのだから、その情報を活用するひとは、そのように手順をふんでもらいたいとおもう。しかし、その手順をはぶくために、情報を利用するということが、フツウでもある。

さらには、誰々さんオススメの店だからという「選択」もフツウになり、一方、自分が選んでいるのは「厳選」だの「正統」だのということを臆面もなくいうひとも出てくる。ともすると外観をみただけでよい店かどうかわかる神様のようなことまで言い出すものも出てくる、というアリサマなのだ。

だけど、「現場」では、誰々さんに選ばれなくても、ちゃんとやって生きている飲食店は、いくらでもあるのだ。もちろん、評価しフルイにかけることをしてはいけないというつもりはないが、大衆店のばあい、おおくは根拠が薄弱である。評価しフルイにかけるほうだって、市場調査のように、キッチリ地域を調べあげているわけではない。ほとんど、たまたまの連続なのだ。

でも、たまたまで、運命が決まってしまうこともある。むずかしいなあ。

ま、知ったかぶりの尊大な態度だけは、気をつけたい。ゆきあたりばったり、たまたまの出会いもよいものだ。

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