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2007/06/06

アルコールの中で

やばい。村上春樹のおかげで、すっかり「アルコールもの」にはまってしまった。

最近、訳者の村上春樹が「アル中もの」というカーヴァーの『ぼくが電話をかけている場所』を再読した。なぜ、これを再読したのか、ここで先日書いているような気がするが、いま酔っているので思い出せない。とにかく、それはアル中だったカーヴァーの体験がもとになっている。カーヴァーの父もアルコールに溺れアル中だった。

半月すぎて半分ぐらいしか読んでない厚くて重い、村上春樹訳のチャンドラーの『ロング・グッドバイ』のあとがきにあるように、『ロング・グッドバイ』はアルコールに溺れる男たちの話でもあり、その登場人物はアルコールに溺れ若くして栄光と敗残の道を歩んだフィッツジェラルドに重なる。

で、おれは、村上春樹訳のフィッツジェラルド『マイ・ロスト・シティー』を読みたくなった。これは中公文庫版を持っているはずなので小さな部屋の中を探したのだが、ほかのフィッツジェラルドものはあったのにこれだけ見つからず、きのう中野へ行く途中、新宿の紀伊国屋書店で求めようとした。

ところが、中公文庫版はなく、中央公論新社の「村上春樹翻訳ライブラリー」ってやつのなかに『マイ・ロスト・シティー』のタイトルがあった。ははん、商売上手のあのやろうが、またその手か(前にも何かでやっている)、新しい訳を出して文庫版を絶版にしやがったのだな。しゃくなやつと思ったが、買ってしまった。あいつの商売戦略にはかなわない。

そして、まずは、『マイ・ロスト・シティー』を読んだ。で、ところが、まだ読んでないのだが、もくじを見たら、『アルコールの中で』という、原題は「An Alcohlic Cace」という、すごいタイトルの短編が収まっているのだ。すごいタイトルだなあ、タイトルからしてアルコールに溺れているよ。今夜は、これから、これを読むのだ。

「アルコールもの」といえば。ときどき当ブログに引用するマイク・ロイコ。彼はアル中ではないらしいが、「人生を酒場で学んだ」とのことだし、枝川公一さんに言わせれば、マイク・ロイコの「信念」の一つは「酒飲みは信頼できる」だろうと。

とにかく、そうだ、「酒飲みは信頼できる」
そうじゃねえのか、酒飲みたち。
アルコールの中で、おれは、そう思いながら……、でも酒飲みに裏切られることもあるなと思うのだった。そのばあいは、やはり、酒飲みでない紳士淑女に裏切られるのとちがってサミシイな、と思うのだった。
でも、自分が、信頼するかどうかなのだ。自分の問題なのだ。
「酒飲みは信頼できる」、信頼しよう、信頼するならば……アルコールの中で。

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