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2007/12/03

神は、「雲のうえ」ではなく、街に住んでいる。

●昨夜、ヨツパライ状態で書き込みをした掲示板がある。今朝読み返してみると、その割には、ちゃんとしたことを書いているかなという感じだ。どうも、酔っているときのほうが、マットウであるような気がしないでもない。異常な世の中なれば、ヨツパライの方が正常なのかもしれない。なーんて酒飲みに都合のよい解釈をして、おやまあ、今朝は寒いから朝からイッパイひっかけたか。焼酎湯割りだよ~。

とにかくその書き込みを、記録として残しておきたいので、こちらに転載させてもらう。
掲示板は、
【幻堂砂地獄5】 ~幻堂出版は兵庫のどマイナーなミニプレスです~ 
http://bbs.infoseek.co.jp/Board02?user=maborosidou

●これにはイキサツというか経過がある。
幻堂さんが- 2007/11/27 19:58 -に「あっ、エンテツさんの「雲の上」5号のライター仕事は、本当に面白かった。こんな風にモノを書けたら最高ですよ。」と書かれた。
に対して、おれが- 2007/11/29 17:21 -に 「幻堂さん、おほめにあずかり、ありがとうございます。お世辞のない幻堂さんのオコトバゆえ、大事にさせてもらいます。 世間は、とかく悪貨が良貨を駆逐するものなれば、こういうオコトバを励みに、流されずコツコツやるのみ。」と書いた。

すると、- 2007/12/01 21:59 -に、「スクラフィー」さんというハンドルネームの方から「雲のうえ5」のタイトルで書き込みがあった。こういう内容。

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 実は本誌を手にとる前に、遠藤哲夫さんのブログでその内容を齧り読んでいた。そのブログでエンテツさんは「起承転結」をあらためて教わると書いている。エンテツさんのブログを読んで感じるのは、その「転」のおもしろさである。一転は朝飯前、転がる転がる、果てしない。呑まんがために、とっとと切り上げることもある。では「結」はどうなるのか。「タイトルを見よ」である。

「雲のうえ 5」のエンテツさんの文章はこうはじまる。

「 はたらく食堂
  日々、生きて、働く。
  そのためには、エネルギーが必要だ。
  鉄(くろがね)の力を支えるのは、なんてったって鋼(はがね)の胃袋。
  この街の活力を支える、食の職人たちの現場。
  一日、心地よい汗をかいた人の、くつろいだ笑顔が集うところ。
  カウンターの向こうに、空になった皿の上にふと、神の姿を見る。
  早朝から深夜まで、食堂は今日も眠らない。」

 やはりエンテツさんは、神の在り処を知る詩人なのだ。全文、詩人の温みは時に照れながら貫かれている。表紙の絵とともにこの「はたらく食堂」という字をかいたのは、牧野伊三夫さんである。この字がいいのだ。表紙の速度のある絵とは反対にゆっくりと書かれている。達筆でもなく、うまへたを気取った字でもない。そこに見るのは誠実である。

 掲載27店中、甘味処は大谷道子さんが担当。虎家のねじりドーナツ30円。秀月の小さな饅頭、23個で300円。鋼の胃を持たない人でも、少量を遠慮せずに買えそうだ。うれしいね。安全入船食堂では朝定食300円。始末のいい暮らしの老人たちにも、うれしいね。

 写真もいいのだ。老いた下着姿の男が右手にご飯茶碗を持ち、左手に汁椀と箸をもちながら味噌汁を飲んでいる。黙々と食べている。この男の五臓六腑に今、神は満ちているのだ。

 百舌鳥の紹介では、ありきたりのそして真っ白な洗面台の写真が中央に配置されている。板壁にペイントあり。
橋本食堂の学生さんたちの光るほっぺ。ここでは、携帯禁止ですぞ。

 エンテツさんはそのブログで、「雲のうえ 5」のスッタッフの在り方を「愚直」と書いている。その流儀、素敵。である。

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●「スクラフィー」さんのことは、この掲示板でも、ほかでも、まったく記憶にない。はて、どこの、どなたか。
すると幻堂さんの書き込みがあった。

- 2007/12/02 22:02 - 「はじめまして、スクラフィーさんへ 」幻堂

エンテツさんのこと記述くださり、ありがとうございます。
そうなんだろうと思います。エンテツさんの文は、聴いてるわけではないのですが即興ジャズのようです。もちろん普通に書くことはトーゼンできるのにそうしている。
「雲のうえ」のクリエーター、スタッフの良さは、トーゼンながら判ります。エンテツさん起用だけでも素晴らしすぎるし、いわゆる三位一体(?)なるものが創られている。

●やはり、「スクラフィー」さんは、初めての方だったのだ。で、おれの書き込み。しかし、長い書き込みだね~。掲示板としてはマナー違反になりそうだが、どうか幻堂さん、「酔っていたもので」と言い訳しません、お許しを。とにかく、そのまま転載する。

- 2007/12/02 23:44 -「神は、「雲のうえ」ではなく、街に住んでいる」エンテツ

スクラフィーさん、どうもありがとうございます。
そうですか、幻堂さんも「はじめまして」の方なのですか。いやあ、ネット社会は、なんだかわからないけど、恥ずかしありがたいことです。

おれの文章は、おれの人生のように転転転…で、どこへ転がってゆくのやら。「起承転結」ではなくて「酔起乱破」というひともあり。「日記」は、単に「日々記す」ぐらいにしか考えていないので、いつも思いついたタイトルを、まず書いてから書き出す。自分でもどうなるかわからない。タイトルは、思いつくと忘れないうちにメモするようにしている、どんどんたまる一方。幸い、かどうか、書くことがなくて困るということはないけど、人様に読んでもらえるようなものを書いているのかどうか。

こんなおれに「起承転結」を、わかるように教えてくれたのが、「雲のうえ」編集委員のオオタニさんでした。これまで「起承転結」というと「文章の書き方」ということで見聞きすることが多く、どうもよくわからない。そんなものなんかクソクラエ、人間は文章以前が大事だよと思っていたおれに、オオタニさんは、その文章以前の文章のことを言ったのです。それは直接「起承転結」とはこういうことなのですよ、という言い方ではなかったのですが、それを聞いて、おれは、そうか起承転結とはそういうことなのかと、「悟った」わけです。でも、ブログの文章は、あいかわらずの調子ですが、その後、ほかの雑誌などに寄稿した文は、自分で読んでも、ウムッ、前とはちがうゾと思うものでした。このオオタニさんのオコトバは、メールで残っているのですが、もったいなくて「公開」できない。素晴らしいものです。

オオタニさんは、有山さんや牧野さんに比べると地味な存在ですが、編集を担当していて、やはり編集者は雑誌や本のキーマンだなあと思いました。とくに文章にとっては、生命線ですね。が、実際に、そのキーマンとして役割を果たす編集者は少なく、おれが一緒にやった編集者のなかで、そういう刺激というか役割を果たす力のあるひとをあげるなら、このオオタニさん、そして幻堂さん(幻堂さんが、ある原稿依頼のために、おれにメールをくださった、そこにあった一言の雰囲気を、いまでもおれは覚えていますが)、それからもうひとりぐらいです。今回のおれの文章は、オオタニさん抜きにはなかったといえます。

えーと、なんの話か、またここでも酔いにまかせ転転ですが。そのオオタニさんが、「神」と「愚直」という言葉を使い、おれは、それをそのまま使わせてもらっただけでありまして、おれたちは北九州のエナジーである神を探して街を歩き、その歩いている最中に、オオタニさんは、「私たちは(というのは編集委員のみなさんのことですが)、ただ愚直にやっているだけなんです」と何回も言いました。たしかに有山さんも牧野さんも、その言葉がピッタリな仕事ぶりでした。ワレワレは、ひたすら北九州の街を徘徊していたのでした。

おれの文章には、あれぐらいの長さになれば、たいがいある「小見出し」がありません。それは、有山さんのデザインに合わせて書いているからですが、そのデザインを、「シンプル」というひとたちが多いです。しかし、あれは「シンプル」をねらったものではなく、読者を釣るような小賢しい「ワザ」という手練手管を排して、対象と写真と文と絵の関係を「愚直」に迫った結果だといえると思います。「雲のうえ」の仕事は、どこをとっても、そんなアンバイだったと思います。

考えるに、その才能と仕事を広く認められている編集委員のみなさんが、その才能と実績をひけらかさずに「愚直」にやっている姿は、まさに感動的であり素敵でありますが、おれのように本当に「愚」な酔っ払い男は「愚」に「直」にやるしかないわけで、おれのばあいは「流儀」というより、ただ愚かである。愚かな人間は、導かれるままに素直にやるしかない。そういう「愚直」なのですね。

すみません、何を書いているのか、長くなりました。ブログでも宣言している「オオタニ讃歌」というタイトルを、ここで少しやってしまったようです。ここでのタイトルは「神は、「雲のうえ」ではなく、街に住んでいる」でした。ま、そういうことで、トツジョ、おわります。

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当ブログ関連
2007/10/28「愚直に」

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