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2008/02/23

ナイトキャップってコンドームのこと?

005世間的には、マッカランは、高級酒とはいえない。かといって、大衆酒ともいえないだろう。文化的には、死語となった「中間小説」、あるいは、チャンドラーの小説のような位置になるか。おれが愛飲泥酔する安酒とはちがう。やはり、わが家的には、サンゼンと輝く高級酒である。

安酒ばかりの日常というのは「安き=易き」に流れ「しまり」つまり「緊張」を失いがちだ。ゆるみっぱなしの「緩和」のみだ。そこにチョイとだけ、こういう酒があると、ほどよく緊張と緩和がバランスされる。緩和8に緊張2ぐらいのバランスになる気分。一日の生活にほどよい「しまり」を持つことは、おれのようなフリーのばあい、必要だと思っている。

マッカランを初めて飲んだのは、5年ぐらい前のことだ。ようするにシングルモルト・ブームが盛り上がっていくころ。そのブームに一役買った土屋守さんがいる。彼が光文社新書から『シングルモルトを愉しむ』を刊行したのが2002年11月。そのころ、土屋さんがプロデュースして開店したての、西麻布のスコッチバーでお会いした。いろいろなシングルモルトを試飲しながら話を聞いた。意識的に飲みだしたのは、それからだ。おそらく、土屋さんに好感が持てたのも、大きな要因だったと思う。

いちばんポピュラーでとっつきやすいのがマッカランだった。ま、このブームでシングルモルトを飲むようになった人たちの、ごく平凡な道だな。

それから少したって、20歳なかばの女と話をしているとき、「マッカランはナイトキャップにいいかもな」てなことをおれが言った。そのときも、とあるバーでマッカランを飲んでいた。すると女が「ナイトキャップって、コンドームのことでしょ、なぜ?」といったのだ。おれは、アのゼンとした。が、これは、冗談だった。それにしても、なんという。

その女は、それから結婚し、最近わかれた。スレチガイ離婚?というのか、ようするにお互いに仕事が忙しくてスレチガイばかりで、なんだか疲れてしまった。ということらしい。その話を聞きながら、そういえば、きょねん、周辺で同じような離婚の話を2件聞いたのを思い出した。

会う努力が足りないからだろうと言いたくなったが、わかれたばかりにそのようなことを言っては酷だ。それに、たしかに近頃の忙しさは異常だ。とくに30歳前後ということもあるようだ。航空機の離発着時の事故が多いのは、そのときの情報処理の量が集中的に増え、つまり情報過多の状態になり、情報処理機能の一部に組み込まれてしまった人間機械様が、対応しきれなくなることが一因らしいが、なんだかそれに似ている。忙しさの背景に、情報過多の社会があり、その処理=仕事に追われ、迷走状態に陥る。そして失墜、というわけだな。

それにしてもスレチガイでわかれとは、チト悲しいとも思った。ようするにスレチガイをやっているうちに「気力=愛?」が失せたということらしいが、切ないことだ。

そういうわけで、そんなわけは関係なく、たまたまだが、どういうわけか、近頃このマッカランをナイトキャップにしている。これを寝る前に、小さなグラスでグィッと肉体に流しこむ。夫婦であろうがなかろうが、スレチガイで会えないまま縁がきれるなんていやだねえ、と思いながら。

酒のマーケティングは、腰をすえてやったことがない。1970年代、バーボンが市場を形成していたころ、よく組んで仕事をしていたコンサルタントが、酒市場に絡んだ仕事をしていた。彼に、チョイ手伝ってといわれて、揺籃期のバーボン市場に、少し首を突っ込んだていどだ。70年代の前半、サントリーが新宿歌舞伎町に、アンテナショップ「バーボンハウス」というパブのような店を出した。そこでは、よく飲んだ。バーボンやシングルモルトでもクセのあるやつは、どうも寝る前に飲む気がしない。芳醇だけど軽いクセのないやつがよい。

あっ、なんの話だ。そうそう、マッカランをナイトキャップにしていても、泥酔記憶喪失帰宅が多いから、寝たのも記憶にないほどなので、ナイトキャップなんていう気どったものは必要ないのだな。つまり実態は「しまり」のない日々なのだ。

なので、なかなか減らない。かといって、貧乏性だから、これだけグイグイ飲むのもモッタイナイ。あれこれ考えつつ、今朝は、これを飲んで書いている。いま午前9時半すぎ。

きのうのエントリー「料理は味覚を失ったのか?「いのちをいただく」お粗末」にアクセスが多い。なぜかなと思ったら、「はてな」が関係しているらしい。はてな。

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