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2008/04/15

そこに、なにが、どのようにあるか。なぜ、それが、そこにそのようにあるのか。

Sekinoiti_kura2大衆食堂を特集した北九州市発行の『雲のうえ』は、まちづくりの一環ではあるが、誌面で「食とまちづくり」の関係そのものを探求するものではない。もちろん、食とまちの関係は、キチンとおさえなくてはならないのだが。

今回の一ノ関と八戸の取材は、「美味しいまちづくり」がテーマで、「「食」をキーワードとしたまちづくりを実現させつつある「元気な町」の活動を紹介する」ためのものだ。

というわけで、カバーしなくてはならない範囲が広い。目を通さなくてはならない資料の範囲も広い。なにより、ドカドカ取材して、呑んで、そのときはよいのだが、帰ってきて忘れないうちに整理しなくてはならないことが多く、とにかく、近頃はボケがひどいから、忘れないうちにと録音と画像をつきあわせて思い出してはメモをする。こんなときは、カメラマンは楽でいいなあ、ライターになんかなるんじゃなかった、と思う。とにかく、せっせとやる。すると、いろいろ、おもしろいことに気づく。それはそれで楽しい。

これはアルシーヴ社が制作する『city&life』no.88(都市研究誌 季刊――第一住宅建設協会)という雑誌の取材だ。なので、まだここに詳しく報告できない。この雑誌は、「「都市と暮らしを考える」をテーマに、都市の諸相に迫る。都市計画から社会政策まで、都市に関わる問題、課題を独自の視点から掘り下げる。」というもので、企画委員に、田端康雄さん、陣内秀信さん、林泰彦さん、小谷部育子さん、太田仁さん(第一住宅建設協会理事長)、佐藤真さん(アルシーヴ社)の面々。おれは、数年前の路地横丁関係の特集のときに手伝わせてもらったことがある。前号no.87の特集は、「「美味し国」の景観論―フランス、都市景観の新たな創造」ということで、フランス取材を行っている。毎号、ケーススタディが豊富で、今回のおれの取材も、ルポのようなインタビューのような、ケーススタディのようなアンバイになる予定。

きのうに続いて、最初に行った一ノ関の画像を掲載しよう。上の画像は、きのう掲載の建物と向かい合っている。このように広い敷地に、古い蔵が数棟あるのだ。

一ノ関では「世嬉の一酒造」での取材が主だったが、まちづくりとしては、ほかにも動きがあり、それを象徴するのが、ダイエーが撤退したあとの、その名も「一関まちづくり株式会社」が経営する「新鮮館」だ。

「世嬉の一酒造」のばあい、大正年間に立てられた自社の蔵の再利用が関係しているし、「新鮮館」もダイエー撤退後の建物の再利用がきっかけだ。そして、どちらも地場の産業や食材を活かそうという意図は共通している。だけど、そのコンセプトや対象や方法は、かなりちがう。ま、そこがまたおもしろいし、そのことによって可能性が広がりそうなのだが。

Itinoseki_syokudouというわけで、画像を見てもらえばわかるとおり、一ノ関の画像とくに料理は、当ブログにはめったに登場することのない、おおハイグレード紳士淑女風な。おしゃれ系、上品系、様式美系、といったかんじのものなのだ。

一ノ関では、野人大衆たちが好んで入るような飲食店には、一軒も入らなかった。大衆食堂なんか、写真撮るだけで、フン、てなもんで素通り。おれは、ほら「ザ大衆食」のサイトに「趣味・貧乏生活」と書いてあるように貧乏は趣味でやっているだけ、ほんとうは、けっこうアッパーミドルなイメージの飲食店や料理も得意としているわけですよ。

Sekinoitiで、酒蔵を利用したレストランせきのいちでは、アイネクライねナハトムジークなアイスバインなんぞを注文しましてね、アイネアカルイねナハトムジークな地ビールを呑んだ。それはワケがあるのであって、アイスバインもビールも、立派な地場ものだからなのであります。そのことは、これから原稿に書くので、本誌が出てからのおたのしみ。とにかく、うまかった。アイスバインは、これまで食べたなかでは、かなりいけるほうだった。地元産麦芽をつかった地ビールは種類があるから、好みだろうし、好みで選べるだけ種類があるのがうれしい。

「新鮮館おおまち」は、すばらしかった。きのう書いたように、ウロウロしながら店内にいるひとを勝手につかまえて話をしているうちに、たまたま社長が通りかかり、開店したてで忙しいなか、とてもていねいに話していただいた。アポなし、なのに。やはり、そういう社長さんがいるところは、よいのですね。現場主義。社長の話をメモしながら聞くのに忙しく写真は撮影できなかった。もちろんカメラマンは撮っているけど。

Itinoseki_sinsenkanこちらは見るからに、おしゃれ系、上品系、様式美系、とはちがう志向をしているのだけど、そのことも、本誌が出てからのおたのしみ。まちづくりには、いろいろな志向があって、連携も大事だが、お互いを認めていれば、競い合うようにやるってのもいいと思った。

しかし、考えてみると、ダイエーというのは中心市街地出店を積極的にやって偉そうにしていたから、撤退すると、八戸もそうだけど一ノ関も、銀座のようなところに大きな空ビルがトツジョ生まれるわけで、そのあと利用は、どこも頭のいたいことなのですね。とんでもないことです。

ところで、明日か近日中に、八戸の紹介もするが、こちらは「せんべい汁」ですよ。赤飯をせんべいでサンドしたやつですよ。せんべいをピザの台にしちゃうのですよ。そこにイカの塩辛までのせちゃうのですよ。とてもジャンクなイメージ。そんなものへんなもので、まちが盛り上がっている。それが、コンニチのまちづくりの主役なのであります。こんなにおもしろいことは初めて。味覚的にも、なかなかあなどれない。

そういうところをまわって、おれは、「そこに、なにが、どのようにあるか。なぜ、それが、そこにそのようにあるのか」を取材し考えるわけであります。「高い、安い」「上品、下品」「おしゃれ、やぼ」といった、誰かがつくりだした観念なんか関係ないのですね。

しかし、食とまちづくりの関係は、とてもおもしろい。

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コメント

おお、メールをいただいたままで、すみません。
もちろん、アッパーミドルの憧れの星、太田尻家の運動会へは、ゼヒとも参加させていただきます。

生存確認ありがとうございます。ブログは書いているけど、脳はアルコールでイかれているかも知れません。アル中になったら、めんどうみてください。

投稿: エンテツ | 2008/04/15 15:12

アッパーミドルな方に 地味なお誘いで申し訳ないのですが・・5月3日土曜日に恒例の運動会を行ないます、
今年も参加していただけるでしょうか?

生存確認の為?ブログはかかさず見ておりますが
相変わらずの呑みっぷりに感服しております。

投稿: 太田尻家 | 2008/04/15 14:56

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