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2008/10/29

大衆食研究「カップ麺の主食」。

前と前の前のエントリー、アンビテンデンツ問題の続きを書くつもりだったが、ネタ元の「中央公論」1987年10月号「新・都鄙問答のすすめ」野田正彰が、行方不明になってしまった。これは、その数ページだけを切り取ってホッチキスでとめた薄いものだから、どこかにまぎれやすく、しばらく行方不明だったものが、今回の引っ越しの整理で見つかり、そして今日まだ続いている資料の整理のなかで、どこかに入り込んだものらしい。あるいは、捨てられてしまったか、すぐに見えるところにはない。

探しているうちに、そのかわりといってはなんだが、まったく忘れていた、見ても、こんなことを書いていたのかとおもうようなものが出てきた。長くなるので詳しいことは省略するが、1993年11月に俺がワープロで作成しコピーして配っていたものらしい。俺の連絡先が知り合いの某出版社の某編集者気付になっている。

おどろいたことに、そのタイトルが「大衆食研究」なのだ。俺は、「大衆食」という言葉を、そのように使い出したのは、『大衆食堂の研究』の刊行にあたって、それまでの「大衆食堂で会おう会」を「大衆食の会」にしたときだと思い込んでいた。どこかでもそのように書いたか話したかしたとおもうが、もっと前から、こんなぐあいに使っていたのだなあ。

とにかく、その中から、自分でオモシロイとおもった短い文章を以下に転載する。似たような話を何かに書いたような気もするのだが、タイトルは「カップ麺の主食」。

 A子は、手取り十数万円の給料で都心のJR目黒駅近くのマンションに住んでいた。家賃は八万円。彼女は、テレビドラマでみたようなマンションに住みたくて上京し、中小企業に就職したのだ。だからそのマンションのために、すべてをガマンした。おかげで、カップ麺について詳しくなった。昼食と夕食の「主食」はカップ麺だった。発売された、ほとんどのカップ麺を食べたという。しかし、ついにそんな生活に見切りをつけ、「都落ち」して安い家賃のところへ越した。二十歳そこそこで、肌がガサガサになっていた。
 おなじ会社のB子は、三十歳になろとしていた。ずっと家賃四万円台の、古いモルタルアパート住まいだった。それで、給料は増えているのに、以前ほど貯金ができなくなっていた。年々、男に誘われる回数が減っている証拠だった。若いころは、いまでもそうだが彼女は美人のほうだったし、毎日のように男たちから食事の誘いをうけた。昼食も夕食も。男が払ってくれた分を、彼女は貯金した。ほかの「主食」はカップ麺だった。
 これも大衆食なのだろうか。

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