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2009/10/18

農業とアートと手仕事。下諏訪、御田町マルテ市場。

004「ナントカの秋」とやらで、いろいろなイベントが、わんさかある。なかでも、ちかごろ気になるのは、大都会の消費的イベントより、地方の地域と手仕事にふれあうイベントだ。

たとえば「アート」なんていうもの、消費的な東京のような大都会では、まさに「アート」を鑑賞的に消費して終わる。本来「アート」は、手仕事そのものであったり手仕事と深い関わりがあったはずなのに、その一片も見出すことが難しい。そして手仕事から遊離した指先から生み出されるアート化したアートが、「高級」なものとして尊敬を集める。それは、必ずしも「アーチスト」の問題ではない面もあるが。

011ところが、ちかごろ、地方あるいは東京近郊で、よくみかけるようになった、「農業とアート」ってなものがある。農業もアートも、「手仕事」としての関わりが感じられるし、「消費者」として参加してみると、手仕事と親しい交流があったりする。消費者として参加することが、直接に手仕事の人たちの励みになり、消費者も元気になるという関係がある。

正直いうと、「農業とアート」については、うさんくさいものを感じていた。実際に、「農業ブーム」に便乗した売名行為のようなアートもないことはない。アートは、一面では、なにかに寄生しなくては生きていけない。その寄生が売名というのでは、手仕事に対する冒涜ではないか。なーんて、思ったりした。だけど、そうではない、なんてのかな、ちかごろのそういう傾向を、おれは「農芸(農業と芸術)兼業」あるいは「農アート(農業とアート)兼業」というふうにとらえるとオモシロイと思うようになった。

012そもそも日本の農業は、兼業に負うところが、多かった。建設作業員や工場労働者や運転手やりながらの営農、公務員やりながらの営農、いろいろな兼業があった。そこに、「アート業」が加わったと考えることもできる。「農芸兼業」「農アート兼業」は、従来の兼業とは、かなりちがうのだが、これからの「なりわい」として可能性があるような気配を感じる。

014農業ではないが手仕事のイベントのことだ。この夏おじゃました下諏訪のすみれ洋裁店の緑さんから、「御田町マルテ市場」の案内が届いた。

「手からうまれる生活に必要なものと夢。/マルテは「(文字がないぞ。○の中に手の字ね)」、手の仕事を集めた/市場です。」

「御田町商店街では手の仕事が少数ながら生きています。/お弁当を作る手、疲れた体を揉みほぐす手、道具を作りまた修理する手。/木の工房・布製品・革製品・料理人など素材は違えどコツコツ作っている若手から、パン屋・酒蔵・おばあちゃんのお漬物・機織職人の大ベテランまで。」

「未来に向かって正直な仕事を伝えたいと日々手を動かしているつくり手と/お客さまが手仕事を通じて相互に楽しめる場所として、生活の源である商店街の/真ん中に、このたびハレの市場を作ってみようと思いました。/商店街のお店の他にも町内外から仲間を募り、15店ほどのお店が並びます。/みなさまのご来場、一同こころよりお待ち申し上げております。」

2009年11月1日10-16時。

下諏訪の駅から正面の道を行くと、すぐ国道にぶつかる。右へ。火の見櫓のそばの「大社通り」の信号に出る。まっすぐゆるやかな坂をのぼると、諏訪大社下社秋宮。左に曲がると、御田町商店街。酒蔵もある(二番目の画像。まだ呑んだことがない)。スミレ洋裁店は、この商店街を行って、つぎの信号を左に曲がったところ。

008「御田町マルテ市場」の会場は、商店街のなかごろ右手にある町営駐車場だ。「大社通り」の信号のそばの火の見櫓の下は「第三区事務所」というものだが、建物の左隅に「菅野温泉」という小さな看板が出ている。のぞくと、トンネル状になっていて、通り抜けできる。先に、200円ぐらいで入れる銭湯の菅野温泉があるのだ。

外側から見ると、古い三層の屋根の建物だ(上の画像の右側)。なかは天井が高く、浴場はタイル張り、湯船が真ん中にあって洗い場が囲んでいるという珍しい造り。一度は入ってみることをおすすめしたい、好きな温泉だ。この銭湯温泉の裏側に隣接して、その町営駐車場はある。

書いていると、行って、温泉に入って、燗酒呑みてえなあという気分になってしまう。
きのう歩いた東京の商店街も、手仕事感にあふれていた。

緑さんの「続続・すみれ日記」…クリック地獄

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うなぎが食べたいよ~。スロコメ「泥酔論」よろしく~。

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