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2009/11/03

サクラ、その扉を開けたあと。

ヒマなのかセッカチなのか、1日のエントリーに「続きはあとで」書いた「あと」は、どうなったのだ、というメールをもらった。いや、焦らせているわけではなく、チョイと野暮用が重なったり、今日中にやってしまいたいことがあったりで、書けないでいるだけなんだが。

しかし、どうも、ああいう飲み屋のことは、こういうブログで、あまり詳しく書いて公開しないほうがいいらしいね。あとで行くひとの楽しみを奪うことになってしまうのだな。なんてのかな、ああいうところは、入って初めてわかるところ。初めて扉を開くときが、いちばん胸がときめく瞬間だから、その快楽を奪ってはいけないわけだ。おれとチエさんも、そういうわけで、胸をときめかせて、扉を開けた。

その前に、おれはそのとき、財布のなかに5千円ちょっとしかなかった。チエさんにサクラへ行ってみようと誘われたとき、泥酔していても、そのことにスグ気がついた。だけど、そんなさみしい財布の状態で、ああいういくらかかるかわからないところに入ったことは何度かある。とりあえず入ってみて、これだけしか手持ちがないんだけど、飲ませてもらえる?と訊けばよいのだ。おれはカードというものを持っていないから、財布にあるぶんだけだ。そのことをいえばよい。よほどおかしなところじゃないかぎり、「女の子はつかないけど」とかいわれたりして、ビール一杯ぐらいは飲ませてもらえる金額だ。長くはいられないが、店の様子を知るには十分だ。あるいは断られるときでも中の様子は見られるし、その断り方で、こんどはカネを持って来てみようかどうか決められる。とにかく、一歩踏み込むことなのだな。

サクラの前は国道でクルマは通るけど、背後は住宅街で午前0時過ぎのその時間には、人通りはなく、サクラの灯りが届く範囲が明るいだけだ。

ところが、扉のなかのなんとにぎやかなこと。ひっそりした外からは想像つかない。おもっていたより奥に広く、かつ明るい雰囲気のなかに、客は30名以上はいたであろうか。ぎっしり。おなじ地元の庶民男子といった感じの客たち。そのあいだを、黒いうすぎぬの女子たちが、忙しそうに動いている。「酒とつまみ」のサイカメさんがよろこびそうな女子ばかり。いやあ、みんな楽しそう。なんだか大衆酒場みたいだ。そうだ、南千住にあった大利根の「クラブ風」だなこれは。

すぐ、チーママとおもわれる、やはりサイカメさんがよろこびそうな水もしたたる色気むんむんな女子がそばに来て、本当にすまなさそうな顔で、「ゴメンナサーイいっぱいなの」という。あきらめるほかない。外に出ると、チーママも送って出て、そこでチョイ立ち話。チエさんが、某所で出会った女子のことを訊く。すると、「ああ、ナントカちゃんね、あの子はきょうは休みなの、フィリピンから来ていた子どもが明日帰るので一日泣いているの、うーん悲しいのね、今日は一日泣いているの」てなことを、わりと流暢な日本語でいった。ナントカちゃんは、子持ちの、フィリピンからの出稼ぎ女子だったのだ。

ま、そういうわけで、次回を期して、サクラのチーママさんとチエさんと別れて帰ったのだった。しみじみ地元愛とフィリピン女子との連帯感が深まる深夜だった。

とりあえず、いじょ。

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