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2010/10/16

あさましく寒々しい再開発計画。岩手県盛岡市桜山地区。

盛岡市の桜山には、07年の7月に行った。昼どきだったので、周囲のサラリーマンに混じって、白龍(ぱいろん)の「じゃじゃ麺」を食べた。その折、あたりを歩いて、ここはゼヒとも、夜に飲みに来たいと思ったが、その夜盛岡を発つ新幹線に乗らなければならなかった。

チャンスがあったら、行きたいと思い続けている。ところが、そこが、再開発によってなくなる計画が動き出していると知った。

またもや、例のオロカシイ再開発である。が、この再開発計画には、暗然とした。これまで、少なくない再開発計画なるものを見てきたが、これほど寒々しい計画は、なかった。

桜山地区は、盛岡城址の城郭内になるのだが、ここで営業してきた店をとっぱらい、あとは、ここにかつてあった勘定所なるものを造り公園にするのだという。いや、勘定所の復元なら、まだ少しはわかるが、そうではなく、かつての勘定所のかっこうをした物産土産店をつくるというのだ。ようするによくある、カタチだけ江戸期風に真似た建物である。いまそこで生活している100店ほどを追い出し、できるのが、これだ。

ところで、盛岡で「桜山」といえば「昭和レトロな飲食街」として、城址よりご存知の方もいるだろう。とりわけ、居酒屋ファンのあいだでは、太田和彦さんを初めとする著名の案内人の方が紹介していることでもあるし。

そうそう、おれの知人で、その太田和彦さんや吉田類さんなどより全国の居酒屋を歩いて知っていると豪語する男がいる。おれよりはるかに若く、うまい店知っている自慢のただならぬ男で、自分の価値観を押し付けること激しく、たまらん男だが、なぜかその激しさがかわいくて憎めない。

こいつは、そういう男だから、自分の価値観にあわないものは、トコトンけなす。で、おれが盛岡へ行って来たと知って、かれはただちに「盛岡のどこへ行った?」と詰問するように聞いた。もう、おれの行ったところにケチをつけてやろうという態度が、あからさまだった。つまり、自分がヨシとするところへ行ってないと、ナンダそんな所へ行って、ここを知らんのか、こんなことも知らんのか、と、威張るやつ、よくいますね、うまいもの好きといった連中に、アレですよ。そのように、じつに横柄なやつで、ガキのようで憎めない。

おれが「桜山」といったら、オッ、とおどろいた顔をして「よしっ、さすが」と言った。なにが「よしっ、さすが」だ、ほんと、生意気な野郎で、よくこれまで殺されずに生きて来れたと思うのだが、憎めない。食品のマーケティング屋をやっているが、こんなに偏向していて、よくやれている。ま、つまりは、桜山は、すでにこの種の連中のあいだでは、「聖地」のようなものに近い存在なのだ。

というのも、おれは、このとき盛岡へ行って、初めて桜山地区を歩いて知ったのだが、東京でいえば、新宿のションベン横丁やゴールデン街、あるいは浅草あたりにかつてあった昭和の飲食街横丁を、小規模にまとめた風情である。それもそのはず、戦後のヤミ市あとなのだ。いまや、都道府県庁所在地で、このように「昭和」な飲食街の一角が、そのまま残っているのは、まれで珍しい。どこに行ってもあるような城址より、はるかに珍しく貴重だ。

もちろん、この一角の人気は、一朝一夕のものではない。その場所にある人のつながりは、まちの無形の財産で、簡単につくれるものではないはずだ。そこをなくして、再開発されたまちになるのとも違い、カタチだけ真似た、いわば江戸期マガイモノ勘定所の店舗を造ろうという。

その計画の背景は、さらにお粗末だが、きょうはここまで。

とりあえず、まずは、この「くぼた屋ウエブログ」の「 【桜山問題】盛岡・桜山地区の史跡保存計画まとめ(関連リンク集)[1]」を、ご覧いただきたい。
http://kubotaya.exblog.jp/12054952/

おれは、じつは、「地形」が趣味で、登山が趣味だったのも、それが関係するし、古墳なども関係するし、かつてのマーケティング稼業には大いに関係したが、中学ぐらいから「地形」が好きである。なので、地方の都市へ行くと、高いところへ登って眺め、あれこれ考える。盛岡へ行ったときも、城址に登って眺め、まちを歩いて、このまちはこんなふうになるといいなあ、ということを考えた。つぎは、その件について書いて、この再開発計画が、いかに未来に対して見当はずれで、あさましいものであるか、検討しよう。と、いっても、例によって、ほかに書きたいことがあると、いつになるかわからないが。

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この画像の、右手方向に桜山地区がある。周囲は官庁街で、にぎわいがある。
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桜山の飲食商店街は、桜山神社の参道に古くからの門前町のように馴染んでいる。大衆食堂もある。
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亀ヶ池に囲まれて。
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