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2011/10/21

『四月と十月』25号と、四月と十月文庫『ホロホロチョウのよる』ミロコマチコ著。

Dscn05909月のうちにいただいていたのだが、酒を呑むのに忙しく、紹介が遅くなってしまった。

美術系同人誌『四月と十月』25号。おれの連載「理解フノー」は7回目で「わが「断捨離」歴」のタイトル。わが家には、ひとが来て驚くほど、ものがない。それは「断捨離」によるのではなく、もともと無いのである。その状態に至るまでを10歳のころから綴った、これやっぱり過激な「断捨離」歴か。

それはともかく、「アトリエから」に掲載される同人のみなさんは、さらに増え、しかも若い女子が増えた感じだ。パラッと見たときの雰囲気が、少し変わったかな。

久家靖秀さんの写真を見て思い出した。東京ミッドタウンのTIME & STYLE MIDTOWNで写真展を開催中なのだ。でも23日まで。うーむ、行けない。呑むのに忙しくて、うっかりしてしまった。

その久家さん、まいど文章がよいのだが、今回もまたとりわけヨダレが出るほどだ。「オムレツの理由」のタイトルで、「映画『ひまわり』で、新婚のマルチェロ・マストロヤンニが、ソフィア・ローレンと作って食べる巨大な丸いオムレツ」を作るのである。

うまそう。それに、「冷やした白ワインでやるべし。」で締める文章が、ヒーッ、しゃくにさわるほどカッコイイ。おれもやってみよう、おれも新婚じゃないし、老人だから、久家さんは卵10個だが、おれは5個でよいか。

表紙は、川原真由美さん。よくガキのころやった、手を紙の上にのせて指のまわりをエンピツでなぞる。アレなのだが、やはり描くひとが描くと、ちがう。線がちがう。

もくじや入手法などは、こちら公式サイトをごらんください。まいど強調するけど、この顔ぶれ、このクオリティ、お買い得ですね。
http://4-10.sub.jp/

さらに注目。1冊目『えびな書店店主の記』(蝦名則著)が、東京堂書店の週間ベストセラーで1位になるなど人気だった四月と十月文庫の2冊目がリリースされた。

同人のミロコマチコさんの絵と文による『ホロホロチョウのよる』だ。これまた見逃せませんぜ。

「1981年大阪府枚方市生まれ。動植物を主に描き、大阪・東京での個展・グループ展などを中心に活動。2010年に初の絵本『やまのいえで』をカイトプレスより刊行。同年より美術同人誌『四月と十月』の同人となる。2011年「HBファイルコンペvol.21」藤枝リュウジ賞受賞。」というのが奥付にある著者紹介だが。そーんなことは、どーでもよいぐらい、ミロコマチコさんは、その名前もユニークだが、ご本人もユニークだし、その魅力は絵にあらわれているし、この本にもおさまっている。

たとえば、おれが一番おもしろいと思ったのは「アフリカゾウ」だが。この画像の絵の文章は、こんなぐあいだ。

Dscn0591「真っ正面から見たアフリカゾウの顔がかっこいい。四つ切画用紙を縦にして長い鼻を描く。全然、紙足りへん。もう1枚下に継ぎ足そか。セロテープでええやろ。ビビビー。ペタペタ。ちょっとヘナヘナの鼻、できた。頭描いて、キバ描く。全然耳入らへん。頭の両側にもう1枚ずつ紙を継ぎ足す。ビビビー。ペタペタ。耳はええのん描けたな。体も描きたくなってきた。」…「あれ、同じ紙もあれへん。ちょっとあそこの包装紙使おか。」…「あれ部屋足りひん。全部広げられへんけど、まぁええか。」…「ほなくっつけよか。なんや、くっつけたら全然色ちゃうやん。せやけど何かかわいいわ。」

おれは、読みながら、ええんか、ええんか、それでええんか、ええようだな、なーんだ絵ってのは、こうやって描けばよいのかと、えらく納得した。きっと、おれも、絵を描くぞと思った。

とにかく、このように、ミロコさんは、四角四面にはおさまらない愉快なひとなのだ。「創作の苦しみとその解決」といったものは、本書に期待していてはいけない。そういう観念や絵という芸術に対する、かしこまった幻想を、やわらかく破壊しちゃうのだ。ただただ描くことが、ミロコさんと一緒に楽しくなる。

とにかく、手にしてご覧なさいよ、絵の世界だけじゃなく、生きている世界もちがって見えるでしょうよ。

さて、それで、「ミロコマチコ画文集『ホロホロチョウのよる』刊行記念トーク」ってのがあります。11月11日(金)19時から、古書ほうろうさんで。

「絵を描くことについてのあれこれ」

  語り手 ミロコマチコ(画家、絵本作家)
  聞き手 牧野伊三夫 (画家、「四月と十月」発行人)

詳しくはこちら。
http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=104

四月と十月文庫は、港の人から出版されています。
http://www.minatonohito.jp/main.html
11月には3冊目が刊行の予定。著者は、『四月と十月』に「装幀のなかの絵」を連載している、『クウネル』などで人気のアート・ディレクター、有山達也さんが同名のタイトルで。
ますますの充実、楽しみですねえ、『四月と十月』と、四月と十月文庫。

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