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2012/06/22

めしと貧乏。

きのうに続いて大げさなタイトル。

以前、若い学者さんに「貧乏」と「貧困」のちがいを聞いたときにはわかったつもりでいたが、「貧乏」というのは、どうも定義も判別も難しいようだ。

昔、のちに総理大臣になった池田勇人が大蔵大臣のときだったと思うが、「貧乏人は麦を食え」てなことを言ったのは、けっこう有名な話として残っている。ならば、その当時、麦を食っているのは貧乏人だけかといえば、ウチの近所に疎開していたインテリ先生は、おれのウチより余裕があるのは間違いなかったが、麦を食っていた。それは、ご本人が肺病を患っており、健康のためにしていたことらしい。

このひとが、東京にもどり、おれが1962年に上京して、その家を訪ねたとき、あいかわらず麦めしを食べていて、ご相伴にあずかった。池田勇人が首相の時代だ。

そのころ、絶賛売り出し人気上昇中の邱永漢さんは、その著のどこかに、中国では麦や雑穀の粉食は貧乏人という見方があったと書いていた記憶がある。邱さんは、米がとれる南部、広州の系譜のひとだから、これは粉食の多い北部に対する見方だったかも知れない。

いずれにせよ消費社会で食材の入手にカネがつきまとうようになれば、そこに自ずと貧富の差がでる。近頃は、カップ麺や袋麺を常用するのは貧困層が多いといったようなデータがあったように思うが、いまそのデータが見つからない。しかし、いろいろなデータからすると、なんとなく、そうかも知れないなあという感じはある。

2012/06/15「「オレの酒買い日記」と酒マーケットに首都マーケット。」に、「東京都の年収分布は、1500万円以上4.3%、1000万円以上1500万円未満8.4%、700万円以上1000万円未満14.5%、500万円以上700円未満16.1%。500万円未満をまとめると56.8%」と引用して省略したが、200万円未満の世帯が17.6%を占める。東京の場合、単身世帯が多いのでこの数字になるようだが、いくら単身でも、これは「貧困」にならないのかと思ってしまう。ま、親と同居の別世帯ってことがあるにしても。

そして、概ね、ジャンクフードといわれるものは、米以外の麦や雑穀の粉もん(コナモンは「粉物」の音便ですよ)を主材料としているものが多い。と、ここで、総理府大臣官房審議室編『食生活(粉食)に関する世論調査 調査報告書』食生活改善協会、1955年を引用して次の話をしたいのだが、すぐ見つからないうえに、残念ながら時間です。また後日。

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