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2014/08/07

ようするに、なんてったって、アイデンティティ。

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きのう、おととい、炎天下の都心をウロウロした。

おとといは、新橋や有楽町あたりだったので、ついでに交通会館の地下へ、2012年4月末に閉店した「とりめしぼん」のあとがどうなったか見に行った。

そこは、北海道美瑛町の観光物産案内所になっていた。とりめしぼんだけではなく、隣とその隣にあった、名前は忘れたが3店ほどあったスペースを占めていた。

交通会館には、各地方の観光物産案内の店舗がたくさんあって楽しいが、たいがいは県単位の出店だ。一階には北海道の店舗もあって、にぎわっているのだが、美瑛町単独とはすごい。

しかし、「丘のまち 美瑛」を訪れる観光客は、毎年100万人以上、比較的新しいデータでも沖縄県の104万人より多い130万人強だから、町単独の観光物産案内所があるからといって驚く必要はないかも知れない。

「日本で最も美しい村連合」の取材で、美瑛を訪ねたのは2009年の夏だった。連合の会長である、美瑛町長浜田哲さんにもお話を聞いた。浜田さんは、現在も町長であり連合の会長として活躍されているようだ。

その年、連合は、18町村・地域の加盟だったが30をこえた。現在は、46町村7地域だ。

いまいちどこの連合の特徴についてだが、「観光」を目的としているわけではない。

ひとつは、「最も美しい村運動は、自立を目指す運動」をうたう通り、「長年の歴史に培われた世襲財産を継承しつつ、次世代の若者たちが働き暮らしていくこと地域の自立を目指す運動です。地元の経済発展とは、将来にわたり若者たちが働く雇用の場が創出されていくことです」という考えなのだ。

それからもう一つは、「世界につながる「最も美しい村運動」」として、「行き詰まりを見せた先進国の都市モデルの成長信仰から脱却した新しい社会運動として、フランスで1982年に起こりました」「フランスやイタリアの最も美しい村協会では、世界中の都市住民を美しい村に顧客として迎える、都市と調和した偏狭では無い地域主義が芽生えています」というように、都市モデルと偏狭な地域主義からの脱却を志向している。

この2点についていえば、連合だけの課題ではないだろう。実際に、近頃少しずつ話題になっている、人口減に歯止めがかかりつつあるらしい地方についての報道を見ると、この2点、とくに「東京モデル」から脱却する自立が、けっこう重要であるようだ。

とはいえ、補助金や助成金などがついた政策や制度全体は、行き詰まりを見せている「東京モデル」で動いているから簡単ではない。何もかも過度に集中した東京をモデルにしたところで、人口減がとまらない地方とのギャップが大きすぎる。手っ取り早く成果を出す安直な成功を目指すなら、「東京モデル」になびくことになるが、それは、他者の成功の消費で終わる。そのように補助金や助成金を消費して終わる例も少なくないようだ。

浜田さんの言葉を借りれば「使用後」の消費にすぎない。東京には、そういうさまざまな「東京モデル」を使用後の消費に具すショーバイがたくさんある。ライター稼業なんぞも、そういうとこにくらいつけば、成功への近道になる可能性は高まる。

そうではなく、コツコツ自立的な積み上げの先に可能性や展望を見るとしたら、それを支えるのは、なんてったって「アイデンティティ」だろう。そういうアイデンティティを持った人たちのつながり。

そんなふうに、交通会館の地下で、「丘のまち 美瑛」を見て、日本で最も美しい村連合の自立運動や、その取材の時にあった、浜田町長や山形県大蔵村や長野県大鹿村の村長さんたちを思い出したのだった。

日本で最も美しい村連合のサイト。
http://www.utsukushii-mura.jp/

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