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2017/01/29

ハッピー感!

先日、17時から御徒町で飲んだ。ときどき一緒に飲んでいる顔ぶれで、おれのほかに3人。1人は「超」がつくほど忙しいから、3人揃うのはなかなか難しい。とはいえ、先月の理解フノー出版記念会には、揃って来てくれた。

17時から1軒目は中華屋で飲みだした。あれこれ食べ、18時半ごろには腹は一杯になったし、つぎへ行こうということになった。

2軒目は加賀屋だった。近頃おれは、混雑がひどい上野アメ横あたりを避け、御徒町の加賀屋を使うことが多い。

19時ちょっと前だったろう。混んでいたが、店のひとが4人すわれるようにしてくれた。

われわれはそこに座って、「超」がつくほど忙しいひと以外は、すぐさまテーブルの上のメニューなどを見て…となったのだが、「超」さんは、店内を見わたし、「わあ、ハッピー感がいっぱい」と、うれしそうに声をあげたのだった。

えっ、なになんなの、ほかの3人は怪訝顔だった。すると彼女(「超」さんは女性)は、「だって、ほらみんなお酒飲んでしあわせそうで、ハッピーな感じじゃない、ハッピー感がおしよせてきて、ハッピーをもらった感じ」というのようなことをいうのである。彼女も、ほんとうにハッピーな笑顔なのだ。

店内を見わたせば、なるほど、しかめっツラもちろんすました顔くたびれはてた顔もない。酒が入ったせいか顔のツヤも血色もよく、その顔がほころんでいる。たしかにハッピー感があふれているのだ。

が、しかし、「超」さん以外は、飲み屋ズレしているせいか、そう簡単にのらない。「この時間から飲める人たちは、ハッピーな人たちなのよ」「もっと遅い時間になれば…」などというのだった。

そして、われわれも飲んで、けっこうハッピーになったのだが。

あとで考え、大衆酒場の雰囲気になれきって、新鮮な感覚が鈍化しているワタシに気がつき、人間としてこれじゃいかんね、と思うのだった。とくに、いつも店や店の人や客を「診断」するような職能の感覚は、何かを見えなくしたり気づかなくして偏っている可能性は大きい。そして、単純で素直な、うれしい、たのしい、かなしい、いかり、といったものに鈍になっていくのだ。

ああ、酒場のすれっからし、酒場のドンではなく鈍。

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