2021/01/17

新しい薬。

今月の診療日から1週間後の去る12日の火曜日は、新しい薬をもらうため病院へ行った。

9時半の診療予約。事前の生理検査はないから予約時間の少し前に着いて受付をすますと、すぐ呼び出しがあった。

MRIを見ながらの問診と病状の確認など。MRIと腫瘍マーカー以外、肝臓の数値も問題ないし、自分で感じる身体は、いたって「元気」なのだが。

最近足が浮腫んでいることがあるのに気が付いたので話す。

毎日全身を注意して観察しているわけではないから、いつからかはわからない。靴下をはこうとしてだったか、なんとなく足の脛のへんを見たら、浮腫みがあった。まさに育ちのよい大根足のようになっていた。朝は普通のようだが、夕方ぐらいには腫れているようだ。

大腿骨の上部に転移があるので、それが原因かと思ったが、主治医の見立ては、そうではなかった。弾力を失い固くなった患部が周囲を圧迫しているので、そばを通るリンパ管など各種通路が圧迫されて浮腫みがでるのだそうだ。癌の増殖が原因の場合は痛みをともなうから、痛みがないかぎり心配はいらないと。

強い副作用があるので、注意を受け、何かあったら診療日外でも連絡するようにいわれる。とにかく、身体に負荷をかけすぎない、リラックスした状態を保つことが、薬の効果や副作用の抑制にいいらしい。

そうもいきませんでしょうけどねえ、なるべく。

それで、このあと、どうなりますかね、この薬が効かなくなったあとは、どうなりますかと訊ねる。

主治医は指を折りながら、まだまだたくさんあります、と。

でも、だんだん高い薬になるんでしょうというと、注射は高くなるが錠剤は同じぐらいだという。

同じぐらいでも高い。

薬が高いのが、一番のストレスになりますね。

根治がない治療は、いわば「延命治療」だから、どこで治療を打ち切るかの判断が難しい。自分の経済状態もからんで。いますぐではないが、いずれ。

つぎの診療日2月2日まで21日分の薬の処方箋をもらい、薬局へ。

1日1回、就寝前に、同じ錠剤を4錠飲む。4×21、17,720円。1錠約211円。1割負担の後期高齢者医療保険で、これだ。「正価」は、202,950円。

2018年から使用が始まったもので、安価のジェネリック品がない。

昨日まで5日分服用した。

昨晩11時頃にのんだあと、布団の中でまどろんでいると、腰から下がこわばった感じでチリチリ痛みが走り寝がえりうっても重苦しく、なかなか熟睡できなかった。朝起きて少しだけ鼻血が出た。どうやら副作用らしい。

少しでも副作用があって、なんだか安心した気分だ。まったく副作用がないと、高い薬のんでいるのに、どうなってんだ効いているかのと思ってしまうけど、よしよし薬のやつチャンと仕事をしているのだなと安心するのだ。

もらってきた服用にあたっての冊子を見ると、副作用の対処として、一方では食べたいものを食べたいときに食べることをすすめ、一方では規則正しい生活をすすすめている。矛盾しているような気がする。

薬の作用と副作用といい、世の中は矛盾していることが一緒で成り立っている。

強い倦怠感があるそうだが、いまのところ、いつも倦怠しているせいか、あまり感じない。いずれにせよ、2週間ぐらいのうちに、いろいろ出て、なれるらしい。

2021/01/06
癌治療10回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2021/01/post-377ef3.html

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2021/01/09

新しいカテゴリーをつくった。

右のサイドバーの「カテゴリー」の欄に、新しいカテゴリー「癌な生活」をつくった。

昨年末、「カテゴリー」の「リンク集」に、「2020年「癌生活」リンク集。」をつくりリンクをはったのだが、いちいちそのリンクをたどるのはめんどうなので、こうした。

それとは関係ないことだが、最近ときどきツイッターで「いいね!」をくれる方がいる。

フォロー関係はない。おれよりはるかに若い女性のようだ。

プロフィールによれば、「会社の健康診断で右肺に陰影ありの診断を受け、その後の診断で肺癌により治療しなければ余命一年から二年と診断。生きているより活きていたいと無治療を選択」、昨年11月にツイッターを始めたということだ。

癌な生活もいろいろだ。

四月と十月文庫『理解フノー』の「あとをひく「つるかめ」の感傷」には、癌と診断され手術をすすめられたが断って、そのまま死んだ2人の友人のことを書いた。

彼らが死んだのは、いつのことだったかなあ。2000年少し前だったと思う。おれより2歳上の彼らは、50代後半だった。

なぜ手術をしなかったかについては、直接聞いてないが。手術を断った理由や気持は、あるていど想像ついた。

彼らは、近代医療(西洋医学)に対する不信感が強かった。だいたい病院を信用していなかった。昨日のエントリーにも関係するが、あの頃は、そういう不信感が、社会的にも頂点に達していたような気がする。手術に対する不安も大きかったのだと思う。

ま、自分の信念をつらぬいた、ともいえるか。

おれは、それほどの信念はないし、不信感もない。テキトーだから。

とにかく、いろいろな癌な生活があるわけだけど、このカテゴリーで書くのは、もっぱら自分のことだ。

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2021/01/06

癌治療10回目。

昨日は、今年初めての4週ごとの診療日だった。

昨年最後の診療では、腫瘍マーカーが悪化の傾向にあり、薬を取り換えたほうがよいという主治医の判断があったが、なんだかんだ異議申し立てしたら、次の検査まで様子を見ましょうということになった。

その結果がどうなるかで、おれの今年と今後が左右される。

朝イチの8時に自動再来受付を通過、臨床検査室の受付で受診票を出して待つ。8時45分、採血採尿。

診療受付に受診票を出し、待つ。9時50分に呼び出し。

さて、検査結果は、さらに数値が悪化し、「再燃」の診断。つまり、押さえ込んだ癌細胞の増殖が、また活発になったのだ。

ああ、わずか数カ月で平穏は終わったのか。

もう様子を見ることはしてられない。

癌対処の薬は、注射を2本と錠剤を毎朝食後1錠だったが、この錠剤はもはや効き目がなくなった、ようするに癌細胞が抵抗性をつけ強くなっちゃったのだ。

それに主治医の話では、おれの癌細胞は、タチがよくない。ワルなのだ。飼い主に似るのかなあ。

タチが悪いうえに、強くなった癌細胞に対処できる薬はあまりない。しかも18年に使用が開始されたもので高価だし、副作用も強い。それを使って、仮に改善されても、今回のように、またいずれ効かなくなる。完治はないのだから、少しばかり余命をのばすだけのことだ。

ま、だけど、やってみることにした。

来週の火曜日、もう一度受診し、薬を処方してもらうことになった。

家族にも読んでおいてもらうようにと、錠剤の使用法と副作用や生活上の注意などを書いたものを渡される。

毎日1錠、いつ飲んでもよいので、寝る前に飲めば、副作用も比較的楽にのりこえられると主治医はいう。

気になる飲酒は、どうか。「適度」ならよい。

中央処置室で、いつもの注射を2本。会計8120円を自動支払い機に投入し、薬局へ。患部機能対処の錠剤、毎朝食後1錠28日分をもらう。約300円。

だんだん先が見えてきた。

2020/12/09
癌治療9回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/12/post-a18392.html

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2020/12/09

2020年「癌生活」リンク集。

昨日の診療は今年最後の診療だった。4月1日から始まる「癌日記」みたいな投稿を、2020年「癌生活」リンク集としてまとめてみた。

2020/12/09
癌治療9回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/12/post-a18392.html

2020/12/02
ガンの本。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/12/post-6187ce.html

2020/11/11
癌治療8回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/11/post-8913f0.html

2020/10/07
癌治療7回目。半年ぶりに酒を飲む。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/10/post-aef4d0.html

2020/10/01
MRI検査の結果。癌細胞が冷凍状態になった。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/10/post-edb003.html

2020/09/20
MRI検査、きつかった。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/09/post-373367.html

2020/09/10
癌治療6回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/09/post-e8975e.html

2020/09/07
紫外線浴歩き。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/09/post-34764f.html

2020/08/18
「健康な生活」と「規則正しい生活」。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/08/post-0e46a5.html

2020/08/14
癌治療5回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/08/post-948fbc.html

2020/08/04
3か月ごとの検査(CTスキャン)。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/08/post-5e1572.html

2020/07/30
QOLとコロナ禍と癌。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/07/post-ca4a86.html

2020/07/15
癌治療4回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/07/post-10a395.html

2020/07/10
高額療養費支給申請。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/07/post-1597e5.html

2020/07/07
ノンアルビールとプラシーボ効果。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/07/post-99e390.html

2020/07/01
激動の半年の最終日、病院で血液検査。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/07/post-6a16e5.html

2020/06/19
癌治療三回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/06/post-1a8761.html

2020/05/23
実質最終回 東京新聞連載「エンテツさんの大衆食堂ランチ」90回目、荻窪・やしろ食堂荻窪店。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/05/post-c8373a.html

2020/05/22
癌治療二回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/05/post-96aa24.html

2020/04/23
癌治療一回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/04/post-89539f.html

2020/04/10
検査手術入院2泊3日。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/04/post-dce43e.html

2020/04/04
MRI検査、体重7キロダウン。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/04/post-ae7d9e.html

2020/04/01
東京新聞「エンテツさんの大衆食堂ランチ」は休載。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/04/post-f88b3b.html

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癌治療9回目。

昨日は4週ごとの診療日だった。9回目で、今年最後。

前回のように受付開始の8時が指定された時間。6時半に起き、顔洗って、糞して、飯くって、一日に一度朝食後に飲む2種2錠。遅れそうになったので急いで家を出る。

再来受付機に診察券を突っ込む。診療票が吐き出される。受付時間は8時1分。受付番号が、これまでで一番早い23番。何の特典もないけど。

生理検査室に診療票を出して待つ。採血が始まるのは8時半だ。45分頃採血のち紙コップもらって自力採尿。

診療受付に診療票を出し、診療室の前で待つ。予約は9時半だが、それまでに検査結果が出ることは、ほとんどない。でも10時前に呼ばれた。

腫瘍マーカーの数値が一気に上がっていた。8月9月10月とコンマ以下だったが、11月に1を少しこえた。でも微増だから問題なしだった。今回は10月の4倍。

数値の変動は3か月単位で判断するのだそうで、薬を変えた方がよい悪化のレベルだと主治医はいう。

「でも、まだ基準値以下ですよね」とおれ。

「それは健康の人の基準値だから」

「数値は、必ずしも実態じゃなくて、誤差がありますよね」とおれは数値に抵抗する。

「そうだけど、遠藤さんの原発巣のばあい、割と正確に数値に反映するんですよね」

「薬を変えるって、注射ですか」

「錠剤だけど、これが高いんだな、副作用も強いし」

「いまだって注射代が高いんだから、困るなあ」(現在は1回の診療で1万円札が消える)

「高いよねえ」

「この数値、急に上がりすぎじゃないですか。こんなに急に上がるもんなんですか」

「うーん、ちょっと急すぎるけど」

などなど、アーダコーダドーダと話しあいは続き、次回まで様子を見ましょうということになった。

「体調管理をしっかりやってくださいね」

高齢者のばあい、体調管理でマーカーの数値が改善されることがあるそうだ。

酒は飲んでもよいが、寝るのが遅く睡眠不足になるのは、よくない。

ま、「治療優先の生活」から「普通の生活」になってこの間、いろいろ緩くなっていたからな。寝る時間が遅く、少し生活が乱れていたし。

いまより高い薬も強い副作用も嫌だから、次の診療まで自重し、なるべく楽しく愉快に過ごし、薬の効果を高めるとしよう。

いつものように腹部の注射による痛みと腫れ。

2020/11/11
癌治療8回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/11/post-8913f0.html

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2020/12/02

ガンの本。

先月19日のこのブログは、「今日は、じつは、『スペクテイター』最新号「土のがっこう」について紹介する前ふりのつもりで書いた」と終わった。

それが、そのままになっている。

今日もまた違う。まだ、その本題ではない。

「ガンの本」のことだ。

癌になって、何か本を読んだか、どんな本を読んだかと聞かれることがある。

一冊も読んでない。

読もうと思ったこともない。読む気も起きない。

うちの本棚を見ても、タイトルに「ガン」や「癌」や「がん」の文字がある本は一冊もない。

癌になった人が、「癌とのつきあい」みたいなことを書いているらしい本が一冊だけある。

内澤旬子さんの『身体のいいなり』、朝日文庫版だ。

あるけど、まだ読んでない。

3,4年前だったと思うが、癌検診で乳癌が見つかって治療中の知り合いの女性が、「『身体のいいなり』を読んでおいてよかった」といった。

彼女は、乳癌が見つかる前に読んでいたのだ。

その話を聞いても、まだ読もうとは思わなかった。

そのうちに読もうと思ってはいる。なにしろ本棚にあるのだし。内澤旬子さんの本だし。

今日、大宮のブックオフへ行った。ガンの本は、ずいぶんたくさんある。

タイトルを見ても読む気がおこらない。

内容が想像つくということもあるが、そういうことなら、おれは主治医に話を聞くねと思う。

「話を聞く」というより「問答」だ。

おれの癌についてよく知っているのは、おれをのぞけば、主治医だけだ。

そんなことを考えながら棚を見ていると、目にとまった一冊があった。

『ガン入院オロオロ日記』東海林さだお(文藝春秋、2017年)。

おっ、東海林さだおもガンになったのか、おっ、手術をしたのか、ごくろうさん、と手に取ってパラッと見ると、「初体験入院日記」ってことで、「Ⅰ がんと過ごした40日をふりかえる」「Ⅱ 病院は不本意でいっぱい」「Ⅲ ヨレヨレパジャマ族、威厳ヲ欲ス」の話が並んでいる。

279ページのうち、52ページだけ。

見たところ癌の話はあまりなくて、入院中の「病院風俗観察記」といったところだ。

例によって、行替えだらけのテキスト。

210円だったから、初めての「ガンの本」として買うことにした。

読んだ。

よくある「闘病記」だの「治る」だのといった「ガンの本」とは違うのがいい。ようするに、例の調子。

その影響で、今日のブログは、行替えの多いテキストになっている。

ちょっとおどろいたことが一つ。

4時間かかる手術の日の朝、東海林さだおは病室で手術着だけになり(ノーパン)、「エレベーターに乗り、廊下を歩いて手術室に向かう」。

そして、手術室前に着くと、「これから手術を受ける人が20名ぐらい並んでいる」のだ。

順番に手術室に消えていく。ということは、手術室が20ぐらいあるということだ。

そんなに一度に手術ができるのか。どこの病院だ。東海林さだおほどの有名人が入院するのだから、きっと有名な大病院なのだろうけど。

同じフロアで、20人もが手術している光景を想像する。なかなかのものだ。

「文明の力」ってものか。「文明」すごい。ウゲッ。

そういうわけで、『スペクテイター』最新号「土のがっこう」の紹介は、明日か明後日か…。

この本、すごく大切なことが書いてあるし、1980年代ぐらいに土と縁があって少し深みにはまり、土や土壌とその文化などに関する本はいろいろ読んできたけど、よくできたガイダンスブックだと思う(ちょっと校正ミスらしい「玉に瑕」があるけど、まがい物の玉じゃない)。

だいたい、いきなり特集の扉から、「説文解字」によった「土」の漢字の図解に、グッとひかれる。

身近な大切なことなのに、まだまだ、知らなすぎる。

食も癌も新型コロナウィルスも、生命が根を張っている「土」から考えよう。


当ブログ関連
2020/11/19
都市的風景と農的風景の断絶、『スペクテイター』最新号「土のがっこう」。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/11/post-2cfd79.html

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2020/11/11

癌治療8回目。

「癌治療記録」へと、ますます傾斜を強めている感じの当ブログ。

今回は、昨日の癌治療8回目のことだ。

28日ごとの火曜日に定期に行われてきた診療、今月は先週の3日だった。いわゆる「文化の日」という香しい休日であり、かつ主治医の診療日は毎週火曜日なので一週間のび、昨日の予約だった。

しかも朝イチ9時の予約。これまで9時半より前のことはなかった。初めてだ。

いつも、まず「生理検査室」というところで採血採尿をして、その検査結果をもとに診察になる。

だから診療予約の1時間前には生理検査室の受付をすまし採血採尿という段取りなのだ。

受付は8時に始まるが、検査室が稼働するのは8時半だ。それで9時の診察までに検査結果が出るのかと思いながら、とにかく8時5分に受付をすました。採血採尿がすんだのは9時50分ごろ。

一週間前の文化の日のしわよせもあってだろう、検査室は混雑で、別に採血場所を設けて対応していた。

こりゃ、検査結果が出るのに時間がかかるなと思っていたら、やっぱり、診察室のコールがあったのは10時すぎ。待つあいだ、『サキ短編集』(新潮文庫)を読んでいた。

検査結果は、肝臓も腫瘍マーカーも、ほぼ前回と同じで「安定」。つまりは、悪化は見られないが、これ以上よくなることもなさそうってことだ。

腫瘍マーカーの数値が、もう少しは改善されるかという期待が、うっすらあったけど、そうは問屋がおろさず、基準値0~4のところを1前後で推移している状態。

このあいだMRI検査で病巣は収縮し凍結状態になっていることを確認しているので、「こんなところですね」「もとは150もあったのだから」と主治医と話しあい、それよりとおれは気になっていることを相談した。

この1か月のあいだに、薬の副作用と思われる症状があったからだ。それがうっとうしい。

主治医がいうには、その症状だと、思い当たるのは腹部に注射する癌対処の薬の副作用を抑制するために注射後3日間だけ1日1錠のむ薬の成分の可能性が考えられる。3日だけだけど、毎回続けてきたから、なんらかの影響が出たのかもしれない。その薬をやめてみてもよいが、腫れや痛みは成り行きになる。

「どうします?」といわれたので、腫れも痛みも嫌だが我慢できないことはない、「やめてみましょう」とこたえ、そうすることになった。

診察後は、いつものように中央処置室で、腹部と腕に注射。錠剤は、癌対処と患部機能のためのもの毎朝一錠ずつ。

今回の腹部の注射は、ちょうどパンツのゴムの位置だし、薬もやめたし、腫れたところが当たって痛みがキツイ。歩くと痛みが腹に響くので、おそるおそる動いている。痛いだけで、それでどうとかなるわけじゃないが、痛いのは嫌なものだ。

注射をする看護師が「もう注射になれたでしょうけど、一か月に一回でも痛い思いをするのは嫌ですよね」といったのだが、その通りだ。

次回の予約は、12月8日。これが今年最後の診療になるはず。

最初(4月21日)に、CTとMRIの画像を見せられたときは、腹部が白い巨大星雲に覆われていて驚き、どうなることかと思ったが、いまでは星雲は消滅し凍結された一点の小さな星だけになり、酒も飲めるようになり(でもあまり飲んでないし、そんなに飲みたいとも思わないが)、とりあえず無事に年をこせそうなところまではきたようだ。

まだ、年内、何があるかわからないが。新型コロナの感染も怪しい雲行きだし。

それはそうと。毎回、病院の支払いが8千数百円と薬局の支払いが千円ちょっとで、一万円札一枚が消えていくのが、収入が無くなった身としては、厳しい。いつまで続くのかねえ、おれのイノチとカネ。

2020/10/07
癌治療7回目。半年ぶりに酒を飲む。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/10/post-aef4d0.html

 

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2020/10/07

癌治療7回目。半年ぶりに酒を飲む。

このブログはもはや「癌治療つまみぐい」とでもしたほうがよいようなあんばいになっているが、きのうは、7回目の治療日だった。

いつものように、入口で手の消毒と検温、自動再来受付、採血採尿そして診療。

1回目の治療の4月21日火曜日から、28日ごとの火曜日が、半年過ぎた。

町医者の紹介状を持って初めて、この総合病院へ行ったのが、3月31日火曜日だった。そのとき診察した医師が毎週火曜日の担当であったので、おれの診療はいつも火曜日になり(検査だけのときは別の曜日もあった)、おれの主治医として治療に関する重要な決定をすることになった。

50歳近いと思われるベテランで、おれのしつこい質問やトンデモ発言にもよく答えてくれる。タメグチをたたきながら、公平な見方で話し、表現も表情も豊か、なかなかたのしい。薬の効き方も、医者と患者の信頼関係が大事ということだが、良好な関係だったと思う。

とにかく、めでたく、酒が解禁になった。

先週の火曜日、MRI検査の結果の診断で、医学用語でいうところの、いわゆる「寛解」が確認できたようだったが、肝臓の問題がどうか、きのうの血液検査で、念を押したという流れ。

「寛解」というのは、「症状が落ち着いて安定した状態」であり、治ったわけではない。

これ以上よくはならないが悪くもならない意味での「安定」というか。

癌の数値も肝臓の数値も横ばい、「このまま横ばいってことですかね」とおれ。

「そうですね、もう少しはよくなると思いますが、このへんであがったりさがったりですね。MRIの画像がよかったから、少しぐらいの数値の変化は心配ないでしょう」と主治医。

とりあえず、薬が効いて症状が安定した、やれやれ、酒も飲む普通の生活でいいぞ、ってことなのだ。

「深酒はいけませんよ」といわれたが、それはもちろんおれだって願い下げだ。

もともと「ステージ4」で「完治はない」といわれ、それを前提に選んだ治療法で、半年のうちにここまできたのだから、成績にすれば「優」だろう。

毎日、朝昼夕の食後に1種2錠ずつ飲んでいた肝臓の錠剤もやめて、様子をみることになった。

今日から飲み薬は朝食後の2種2錠だけ。

ひとつは、癌細胞の増殖を抑制するため、癌細胞に直接働きかけるのではなく、「エサ」(増殖を促す内分泌分子)の供給を抑える。もうひとつは、患部の機能を維持するためのもの。

この2種の錠剤と、28日ごとの注射2本で、いけるところまでいく。そのうち効かなくなる薬もあるとのことだが、そしたら薬をかえる。ってことで「生」を続ける。

3月31日からやめていた酒が飲めるようになっても、それほどのうれしさはなかった。飲みたいのを我慢していたわけではないからだろう。ノンアルビールでけっこう満足していたいし、酒への興味は、「無関心」といってよいほど、うすれていた。

45歳のときに急性肝炎で一か月入院したときの「アルコール渇望感」とは、大違いだ。トシのせいか? それだけじゃない気もするが、それはゆっくり考えてみることにしよう。

とりあえず、飲めるようになったのだからと、帰りにそのまま大宮のいづみや本店へ行った。3月20日すぎに行って以来だ。

コロナ禍対策をしっかりやっていた。おねえさんたちの「コロナ気をつけようね、ね、気をつけようね」という気持も感じる。「手の消毒お願いしますね」「ソーシャルデスタンスっての、よろしくね」と声をかけながら、おでこに検温器をかかげる、そのかいがいしい動きが、心地よいぐらいだった。検温器で検温される飲食店は初めてだ。

それから、おねえさんたちの制服が以前と変わって、いわゆる「カフェ」に立たせてもおかしくないぐらいの感じのものになっていたのだが、いづみやの空間でもかっこいいのが、不思議だった。これは、なかなかおもしろいことだ。

サッポロのラガーと肉豆腐を頼む。

ビールをコップに注ぐときは、さすがに頬がゆるんだ。

ぐっと勢いよく飲んた一口目、もちろんうまかったけど、さほどの感動はなかった。

それでも、気分は軽く、帰りの電車に乗った。

注射のあとは、夕食後に3日間つまり明日まで、副作用抑制の錠剤をひとつのむ。これが、アルコールとの相性が悪く注意せよとのことなので、酒は休むのが無難だし、無理して飲む気もない。

ゆっくり、清酒、焼酎、ワイン、ウイスキーなども、少しずつ試してみよう。もう酒にはあまり興味はないが。

今日の昼も、ノンアルビールを飲んでいた。

ノンアルビールはビールより安いけど、安いからといって慣れ親しんで飲んでいると、いつのまにか出費がかさむから、気をつけないといけない。

2020/10/01
MRI検査の結果。癌細胞が冷凍状態になった。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/10/post-edb003.html

 

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2020/10/01

MRI検査の結果。癌細胞が冷凍状態になった。

一昨日、77歳の誕生日の翌日の9月29日は、18日のMRI検査にもとずく診断があった。

まだ不安定な、つまり癌の進行が止まったとはいえない状態が続くのかどうか、とくに骨転移が焦点だった。

予約は11時で、10時半に病院に着いて受付をすませた。混んでいたうえに、MRI画像の診断結果が担当医師から主治医の端末に届いていなかったこともあって、呼ばれたのが11時45分ごろ。

椅子に座ると、すぐ主治医は、「いいですね、いいです」といいながら、MRIの画像を見せる。

肺の転移は、前に主治医がいったとおり、消えていた。

問題の3か所の微小な骨転移は、すっきり、おとなしくなった。原発巣も、さらに小さくすっきり鮮明。

増殖の動きがあると、巣が、すっきり見えない、輪郭がぼやっとしていたり、もやがかかったようになっている。

画像を見ながら、「これどういうことですか」と訊くと、主治医は「薬が効いて冷凍保存状態になったということです」という。主治医の話は、いつもたとえが簡潔でイメージしやすい。「精巣」のことを「タマ」なんていって、あわてて「精巣」といいなおしたりするけど。

現在の治療を続けて、この状態を維持しましょう。普通の生活でいいですよ。現在使っている薬は、そのうち効かなくなるけど、違う薬に変えて続けられます。

主治医は、治療の見通しがたったようで、いままでになく確信に満ちた口調でいった。

彼女(主治医は女性)が当惑した表情になったのは、4月に治療が始まって2か月、3回目の診療のときだった。薬が効いて順調に治療が進むように見えたのに、血液検査の結果、肝臓の数値が劇症肝炎のように悪化した。

「この薬が使えないとなると、困りましたね~」といった。

そのときは、癌対処の薬は、注射と服用を使っていて、その日から骨転移抑制の注射も追加する予定だった。どれも肝臓に負担がかかる。服用と追加の注射は中止し肝臓対処を優先することになった。

ということは、すでに書いたが、とにかく手の付けられない状態(末期)になってもおかしくない状態だった、その進行を抑え込む予定が、つまずいてしまった。

その後のCTスキャンで肺と骨に転移がみつかり、やばい、って感じが増したが、肝臓の数値が回復傾向にあったから中止していた追加の注射を開始し、2回うったあとのMRIだった。

うまく薬が効いた。

前回の治療からは、中止していた服用も復活したので、さらによい傾向になるだろうという。

ま、「冷凍保存状態」を継続するだけで完治はないのだが、とりあえず「窮地」は脱したという感じで、やれやれ。主治医とおれは画像を見ながらほっとした気分を共有した。

治療優先の生活から普通の生活でよいとはいうものの、コロナもちろんインフルエンザもちろん風邪でも病状悪化につながりやすいから注意するようにいわれる。

「酒は、どうですかね、アルコール」

おれはもうノンアルビールになれて、酒なんかどうでもよいのだが、訊いてみる。

来週に、血液検査も含めた4週ごと診療があるから、その結果もみて判断すると。

そういう話が気楽にできるぐらいにはなったということだ。

2020/09/20
MRI検査、きつかった。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/09/post-373367.html

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2020/09/20

MRI検査、きつかった。

18日金曜日は、午後3時からの予約で、MRI検査だった。

あらかじめ今回は全身の検査なので1時間かかるといわれていた。ベッドに固定され、電子レンジの中で1時間ってことだ。

前回は患部のあたりだけだったから、30分かからなかった。あれが1時間かと思ったが、あまり実感がわかなかった。

やってみたら、固定されての撮影そのものは50分だったが、かなりきつかった。

MRI、病院の診療費明細書には「磁気共鳴コンピュータ断層撮影」とあるやつだが、ウーガービビビゴゴゴダダダ…いろんな音と振動の磁場に突っ込まれて50分、固い板の上で身動きできない。眠気がさしても、耳栓しているのに、音がひどくて眠れやしない。拷問だ。

正確には「全身骨MRI検査」といって、担当の方も、この検査はきっついんですよといっていた。

疲れ果てて帰って来た。

翌日まで疲れが残った。

全身といっても、首から下であり、検査の焦点は骨転移。このあいだのCT検査で微小の骨転移が3か所見つかったので、この検査になったのだ。

すでに骨転移抑制の注射は2回しているのだが。開始が、最初の薬の副作用が肝臓に出たため、予定より2か月遅れた。

主治医による診断は、連休の影響で、予約は来週になった。

1か月のあいだに4回も病院へ行くことになる。落ち着かないね。

金もなくなるし。

2020/09/10
癌治療6回目。
http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2020/09/post-e8975e.html

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