もっと普通にうまいものを安く
あまり酒系の話をするつもりはないのだが、ついでだから昨日の続き。
で、しかし、酒系も妙なことになっているし、それは必ずしも酒系だけのことじゃない問題があるように思うのだ。たとえば「清酒」における「三増酒」、それから「発泡酒」だ。昨日の話の「普及酒」「普通酒」に、それを含めているつもりはない。むしろ、まっとうな普通の清酒やビールが、もっと普通に安く飲めなくては、ということである。
だけど消費の現状は、三増酒や発泡酒が普通レベルになっているようだ。三増酒の場合は表示も「清酒」である。たぶん三増酒と知らないで安いだけで選ばれていることも少なくないだろう。発泡酒の場合は、これは発泡酒とわかって買われているだろうが、売り上げが伸びている。
たしかに三増酒も発泡酒も、それなりの味わいがある。好みのものを選ぶということはあるだろう。が、その場合の味覚の基準というのは、なんなのかと思わざるを得ない。
カップラーメンにも「うまいまずい」という好みの選択があるのだから、なんについても、コッチよりコッチがうまい、という話はあるだろう。だけど、それが、どういう文化なのか、まっとうな普通の味覚文化なのか、と思うのだよ。
でも、ま、おれも、大関の三増酒やもっと安い三増酒や各メーカーの発泡酒を飲むね。それは、ま、アルコールならよいということで、無いカネをケチして選ぶのさの気分で、だけど、そのとき、やはり、まっとうに安く普通の酒を飲めない国の大衆の「グルメ」とはなんなのか、考えざるを得ないのだ。
んで、やっぱ、こんなものがよく売れる現状は、味覚文化の衰退だな、でも、キュウリもトマトも、たいがいこんなものなのだなあと思うよ。んで、そういうことに文句の声が出ない、グルメでオリコウな消費者が増えたから、これが成り立っている、80年代以後のグルメ時代なのだと思うのだ。そういうのが平気状態だから、一方で「何軒くいたおした」式の「女千人切り」みたいなグルメが跋扈するんだなあ。
で、なぜか、アル中の抑制のために酒税を上げようという屁リクツをつけるバカ政治家が選ばれるのも、そういうアホバカグルメのせいにしたくなるのだよ。すまんな。
もっと清酒やビール、普通にうまい酒類を安くすれば、三増酒や発泡酒はいらんよ。そうじゃないのか。これは酒だけの問題じゃないよ。と、いいたいのだ。
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