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2004/01/09

「良き食の判定者」について

男…スティーブ・メネルさんの解釈によれば、サヴァランさんは「ガストロノーム」ってことになっているね。

女…日本におけるガストロノームというと誰でしょうか。”自分の「食卓の喜びについての洗練された嗜好」を深めるだけでなく、それについて書くことによって、他人が嗜好を深めるのも助ける人”と、他人から評価されなくても、自認しているひとがたくさんいるようですが。

男…ああ、すぐそういうふうに外国の例を日本にあてはめようとしちゃいけないね。スティーブ・メネルさんはフランスとイギリスを対象に研究したのだから。フランスとイギリスは隣同士だということもあって、似通っているけど、日本はまったくちがうからね。だから、フランスのミシュランあたりを真似して格付けしようとするとおかしくなるのさ。

女…でもみなさん「ガストロノーム」つまり「良き食の判定者」気取りじゃござんせんか。

男…ま、自分の食べたことがある店を自分の整理として格付けすることぐらいは、なにも「ガストロノーム」気取りということにはならないと思うけど。

女…でも、自分は3千軒食べ歩いたとか6千軒食べ歩いたとかいって、「良き食の判定者」気取りのひとは少なくないんじゃござんせんか。

男…では、そういう人を判定してみたらどうかね。

女…なかなか言いにくいでございますわ。

男…スティーブ・メネルさんは、イギリスとフランスの例から、「好き嫌いは、決して社会的に中立なのではなく、人々が属す階層その他の社会グループと、常に関連している」という教訓を導きだしているのだけど、これは日本にもあてはまる普遍的な事柄のような気がするな。

女…では、その「洗練された嗜好」というのは、自分がどの社会グループに属しているかによって、違ってくるというわけ?

男…そこのとこは難しいけど、少なくとも自分をより優れた人間として「下」のものから区別するために、食べ物や食べ物に対する嗜好が利用されている関係は、あるように思うね。

女…ははん、あなたは、つまり、日本の「良き食の判定者」を気どっているみなさまを、そのように見ているわけね。

男…さあてね、どうでしょうかね。

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