地産地消
男…田舎のウチに散らばっている農業委員会だか農協だかのニュースみたいなの見ていると、さかんに「地産地消」ということを唱えているんだなあ。一緒に「スローフード」とか「スローライフ」とかもあって。
女…ハヤリ言葉ですね。
男…そういう中味のアイマイなハヤリ言葉が「政策」のように語られている。地元でとれるものを食べていると長生きするようなことまでいっているよ。
女…1950年代からの農業は間違っていたと反省しているのでしょうか。
男…反省なんかしているものか。政府農協一体で、大都会で売りやすいものをつくって、そこが輸入ものに押されて売れなくなったから、地産地消をいっているだけさ。
女…でも、平均寿命は延びているし。いま平均寿命以上生きているお年寄りは、地元のもの以外食べなかったということなのでしょうか。
男…んなわけないだろう。そんなちゃんとした裏づけのある話じゃないのさ。そこが問題なんだよ。いつもそのやりかたで聞こえのよいこといって、現実をごまかしてきた。
女…地産地消を徹底したら、食べるものが偏って病気になるひとがたくさんでますよね。
男…そんなにチャント考えていっているわけじゃない、観念的な話さ。だから、おかしいのさ。そういうハヤリ言葉でオシャベリしているうちに、現実はドンドンおかしくなる。1970年代だって、そうだったよ。だけど、今度は、チャント現実をみないと、えらいことになるよ。
女…えらいことになりますか。
男…えらい、えらい、もう想像以上に農協はガタガタだよ。それが何を意味するか、わからんだろうねえ。農協ダメでも、ありがたや、アメリカも中国もあるさ、ってことかねえ。それに、地産地消が救ってくれるのでしょう。あなたまかせでグルメしてましょう。
女…「地産地消」の「地元」とか「地域」とか「自分の土地」というのは、どんな範囲をいうのでしょうか。
男…自分の家の庭でとれたものを食べていなさい。
女…私の家には庭がありませんが、私にとっては地球が私の庭です。地球家族だもん。
男…勝手にしろ。
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