牛肉と食育
男…しかし、アメリカ産の牛肉輸入の再開のメドは、まったくないね。いまのところ。
女…全頭検査を前提にしているからでしょうか。
男…それもあるね。昨年末、日本政府はBSE対策でアワテテ、全頭検査制度と一対の「牛肉トレーサビリティー法」を施行したばかりだから、いま全頭検査ではないアメリカ産を輸入すると国内の生産者からは反発が出る、これはヘタすると参議院選挙に影響するから与党としても身動きがとれない。
女…トレーサビリティーはタマゴにまで拡大するようですが。
男…バカげたことだよ。けっきょく日本は、戦前からの構造なんだけど、食糧生産にたかって、いろんな連中が儲けようとするから、国内産は高いものになり、どんどん消費者から遠ざかる。
女…たとえば一個のタマゴに群がって儲けようとする人たちが多すぎる、というような構造が、トレーサビリティーで、さらにすすむということでしょうか。
男…万事、そういうことだね。それにしても、日本産の牛肉をアメリカは輸入禁止にしているわけだけど、それもまったくおかしいね。
女…いつから輸入禁止なのですか。
男…アホ、知らんのか。たしか2年前かな、日本で狂牛病が発見されただろう、あれからだ。
女…それじゃ、日本がアメリカ産を輸入禁止しているのはアタリマですね。
男…だから、ようするに、消費者国民のことなんか、どうでもよい状態なのだよ。
女…日本の消費者は、おとなしいですから。
男…食べ物のことになると、あってもなくてもよいような知識のお披露目や、オシャベリばかりに元気でな。
女…やはり、「食育」でしょうか。
男…バカタレ、いま「食育」を叫んでいる連中に食育やらせたら、もっとおかしくなるぞ。なにしろ、えらい観念的な食育だからな。食については、観念的になってはいけないのだよ、より現実的な選択をしなくてはな。
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