「純」より「雑」
新潟日報から電話で、ネコまんまに関する取材があった。カツオ特集がらみらしい。
当サイトの「ヤッぶっかけめし」>「ねこまんま騒動」にもあるが、ネコまんまは醤油+鰹節派と味噌汁ぶっかけ派にわかれる。おれはガキの頃から、鰹節+醤油派だ。それを「ネコめし」といって育った。味噌汁ぶっかけは、「イヌめし」である。新潟県は、どちらが多いかわからんが、取材の記者は、おれと同じ認識だった。
鰹節は、ふりかけにも欠かせない。ようするにダシ、旨みである。これをめしにかけて食べれば、めしをうまく食べられる。醤油も味噌も、同じことで、それぞれ旨みをタップリ含んでいて、めしと相性がよい。だから、鰹節と醤油をめしにかけたらうまいに決まっている。コンビニの「おかかおにぎり」は、鰹節+醤油の具じゃないか。味噌と鰹節をねって、めしと食べても、にぎりめしにしてもうまい。
いずれにせよ、鰹節は、アジノモトの役割をしている。と、みることができる。いま、コンビニのおにぎりに、アジノモトつまりアミノ酸つまり化学調味料のたぐいを入れているかどうかわからないが、かつては入れていた。めしがうまくなるのだ。古米やマズイ米も、研いで、最後に、うすいだし汁でもよいし、湯に味噌をといた上澄みを入れて炊くとうまい。ま、つまりは、コンビニのおにぎりは、めしを炊く段階でアジノモトを添加するわけだ。
かつて化学調味料というと石油原料だったので問題になったが、いまは植物原料だからアンゼンということになっている。植物が原料ならアンゼンというのは、それだけでは根拠がない。植物であろうと、特定成分だけ利用すれば問題がおきる可能性はある。それは漢方薬で死人がでる例でも、わかるだろう。蕎麦アレルギーだってある。
それで、話は、なんだっけな? ようするに、鰹節に含まれる旨みの利用と、旨み成分を抽出した化学調味料とどこがちがうかというと、鰹節には旨み成分以外の「雑」なものが混ざっている、化学調味料は原料が植物だといっても旨み成分を「純粋」に抽出した「純」なのだ。
ああ、ようするに、とかく「純」が好まれ「雑」はいけない、「純」は上品、「雑」は下品、ということになっているけど、そりゃ、オカシイということをいいたかったのだな。今日は。
新潟日報のコメントは、来週月曜日の夕刊に載るそうです。
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