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2004/04/07

山間僻地

山間僻地へ行ってきた。1995年以後、何回目かな。最初、二つあった中学校が一つになった。それでも小学校は二つあった。そして、そのあと、一つになった中学校に小学校も一緒にして一つになった。今年の春からは、小学校も中学校もなくなり、町の中心の小学校と中学校へ、スクールバスで通うようになった。

一番奥地の子供は1時間近くバスに乗ることになるだろう。近い子供でも30分ぐらいか。そういう学校もないところに、これから新しい家庭を持つ人間は、住みたがらないにちがいない。「スクールバス化」は、もちろん、子供のためではないし、地域のためでもない。行政が地域を「撤退」あるいは「捨てる」作戦なのだ。

いま、約200戸ぐらいあると思うが、あと10年しないうちに、学校がなくなったのとおなじようなスピードで、住む人が減っていくだろう。いったい、どういうことになるのだろうか、考えてみたが、想像つかない。うどんとそばと草を食べ、米は「液体」を飲むだけで粒は食べずに、3日すごした。

高齢者だらけの集落で、いまハヤリは、クルマを新しいより「高級」なものに買い換えるのと、墓を、より「豪華」につくりかえることである。やがて、住む人がいなくなるかも知れない土地に、ピカピカのクルマとピカピカの墓が目立った。

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