味覚の短絡
で、「文化・芸術」のカテゴリーに、「BOOKMANな人びと・濱田研吾の本の巻」を書きました。
そして、こちらには、久しぶりに「男と女」の登場です。
女……昨日の話に関係するかな。ラーメン・グルメのあいだに、塩味のラーメンを食べるとスープのよしあしがわかる。スープに自信のあるラーメン屋は塩味をすすめる、とかいう話がありますね。
男……ラーメン屋のオヤジに、「『オススメは?』と聞いたら『塩系のモノ』といった。塩系はスープの味に自信が無ければNGな味だから、いいラーメン屋にちがいない」なんていう話を、通ぶって話しているやつがいるね。
女……スープからカツオのニオイがするから、いいとか。
男……みんな古い料理人、たとえばむかし、辻留の辻嘉一さんあたりがふりまいていた、非現実的なリクツの受け売りだよね。だいたいさ、塩が素材の味をひきたて、醤油では素材の味がわからなくなるというのなら、なぜ上等といわれる刺身に醤油をつかうのさ。すしを塩で食べないのさ。
女……カツオのスープの塩味のラーメンがいいというのは、濃い複雑な味の判断ができないひとがいう話にすぎないという説もありますね。
男……シンプルな味というとかっこよさそうに聞こえるけど、ようするに単純な味じゃないとわからないってことかな。濃い複雑な味を判断できなくなった舌があることは確かだね。味覚つまりアタマがさ、うすっぺらで短絡しているんだよ。
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コメント
通りすがり様
すばやいコメント、ありがとうございます。
そうですね、すしはやったことないですが、私は、刺身は、ときどきモノにより塩や塩水や、塩と梅酢で食べます。鯖もシメサバだと、塩もいいなあと思うことがあります。
この話は、ちょっとデレデレ書いているのでわかりにくくなっているのですが、5月10日の「教条主義な食」に「刺身はワサビとショウユで食べるもの。というのは、一つの教条だ。」と書いた流れで、まだやっているというか、ま、紋切り型はやめようよ、というのが変わらぬテーマでして、そのセンで、ああでもないこうでもない考えてみています。
どうか、またご意見およせください。私自身、紋切り型にはまって気づいてないことがたくさんあると思いますし。よろしく~。
投稿: エンテツ | 2004/05/29 16:07
私は、刺身や寿司でも、塩で食べることがありますよ。
醤油なんかより、ずっと美味しいですよ。
勿論、淡白な白身魚や海老に限ってであって、鮪や鯖は決して塩だけで食べたりしませんが。
投稿: 通りすがり | 2004/05/29 14:51