『汁かけめし快食學』オッ声 8
昨夜は『汁かけめし快食學』打ち上げをダシに飲みました。元本『ぶっかけめしの悦楽』のときの田中さん堀内さん、文庫の編集長嶋さん。振り出しは東日暮里の「遠太」を予定していたのに前まで行ったら休みの貼り紙。ご主人が熱発。病み上がりのうえこの暑さじゃ、どうかお大事に。近くの「中里」で仕切りなおしスタート。始まって1時間もしないうちに移動することに。『下町酒場巡礼』大川渉さん待つ遠い四つ木の大衆酒場「ゑびす」へ。さらにもう1軒、酔って名前覚えてない。
「ゑびす」の「ふる漬」には、おどろいた。もちろんうまい。「ふる漬」とは、普通は「古くなってしまった」漬物だが、この場合は、最初から古漬けにしたものであるようだ。一同感動。長嶋さん別名「たまみほ」さんは「たまみほ日記」のコメントに、こう書いている。
http://tamamiho55.seesaa.net/article/418829.html#comment
いや、四つ木の酒場の古漬けには驚いた! 私の舌が正しければ、あれは、ようく漬け込んだ古漬けを刻んでちょちょいと水で揉んだあと、オリーブオイルとにんにくのみじん切りと、大葉のみじんを加えてまぜまぜしたもの。あの大葉をバジルにして、細いパスタにあえれば、そんじょそこらのイタリアンではお目にかかれないステキなパスタ一皿になるような驚きのシロモノでした。
そして、これはめしにぶっかけて食べるとうまいにちがいないという話になった。そういえば、そういう類のものがイロイロあったな。
■「はてなダイアリー 新・読前読後」は、どうやら「書評のメルマガ」執筆陣の1人、「かねたく」さんこと金子拓さんが書いているらしいのだが。8月5日に「かけめしの力」と、丁寧な紹介感想をいただいている。ありがとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/kanetaku/20040805
日本史研究者の方に「日本の食生活史に新たな一ページを加える本であると言える」といっていただけるとは、うれしいね。どうじゃ、どうじゃ、この本はだな、そういう歴史的快挙の本なんだぞ。
それはともかく、さらに「かくて本書を読んで思いがけずわが「かけめし歴」をふりかえる仕儀となった」とあって、これもうれしいのだが、ご自分の出身地の山形の汁かけめしについて、こう書かれている。
独特のかけ飯がある。「だし」である。「だし」については以前書いたことがある(旧読前読後2000/8/4、2002/8/19条)。ナス・キュウリ・ミョウガ・ネギ・ショウガ・オクラ・オオバといった野菜を細かく刻んで混ぜ、そこに好みで七味をふりかけ、醤油をたらして味付けしたものをアツアツのご飯にかけてかっこむ
これなど、「ふる漬」ぶっかけと仲間だろう。さらに、それで思い出したが、ザ大衆食のサイトには、中野の「松露」の「ぶっかけめし定食」を紹介しているが、これもやはり同系か。いずれも、食欲減退の暑い夏でも、もりもりめしがくえる。
http://homepage2.nifty.com/entetsu/sinbun04/syoro.htm
■北海道新聞、8月1日(日)「ほん」欄に紹介された。
http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/new/new.html
みそ汁ぶっかけ、丼物、カレーライスといった汁かけめしのスゴさを地域別、料理史、小説に登場するシーンなどから考察した異色本。「ネコまんま」という食べ物に興奮する人々の姿も紹介する。著者は庶民の快食を追求するフリーライター。
■あっこさんは、この日記の8月5日のコメント欄に以下のごとく。
アノ本のおかげでもって、 寝る前に味噌汁つくっておいて 朝かけ飯にする日々を送っております。 すると朝起きるのが楽しみになるんだよなぁ。 早起き習慣にグーですだ。(エンテツ=まったくまったく、汁かけめしで早起き三文のトクだ。)
みなさん、ありがとう、ありがとう。
昨夜は、長嶋さんに、この本の売れ行きぐあいの調査票みたいなものを拝見させてもらった。順調、よい売れ行きとのことだそうだが、発売後5週目に突入で、やはり売れ行きはガクン落ちている。こんなものらしいのだが、こうしてダンダン世間に忘れられ、そしてただただ酒を飲む毎日になるのかと、わが行く末を不安に思う……なら、ちったあ生活態度もかわってよいのだろうが、ハテサテ飲むのが好きなだけで、「次の執筆計画は」と聞かれてもシドロモドロベロベロで、生活は変わりそうにない。そもそも、次の本を出してくれる出版社は、あるのだろうか。
とにかく、みなさま、さらに礼賛、よろしく~、よろしく~、忘れないでね~
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