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2005/03/23

好きなんだなあ小沢昭一的こころ

どなたか忘れたが、以前『大衆食堂の研究』を読んだ方に、「小沢昭一的こころの影響があるような」と言われたことがある。そうかも知れないと思った。何度も書いているように、おれは度重なる引っ越しや風来坊生活もあって、たくさんの本は持っていない、好きな本を繰り返し読む。「小沢昭一的こころ」も文庫本で、2、3冊しか持っていないが、何度読んでも面白い、気がつくとテキトウにパラパラ見ていることがよくある。

『dancyu』1991年6月号というと、創刊6号目だが、「「カツ丼」のバカ旨」特集をやっていて、トップに「カツ丼における小沢昭一的こころ」がある。

小沢昭一さんは、そこで「ペチャカツ」なる、むかしの、コンニチから見たら貧弱なカツのカツ丼を推奨し、つぎのように語る。

「 カツ丼で言えば、肉ばかりでなく、玉子も違うし、パン粉も油も違う。すべてが良質のものに変わった。しかし、良質なものの組み合わせが、必ずしも良いものを生むかというと、どうも違う気がする。適度な悪質が混じるから旨くなると思うし、味にも個性が出てくると思う。(略)
 育ちの悪い人間というのはどこかクセがある。そのクセがなんとも言えず、良い場合がある。そのクセが人間を面白くさせている。今の繁栄社会のブヨブヨ人間が面白くないのと同じで、そういう社会の中から出て来た食い物も、なんとなくブヨブヨしているような気がする。」

好きだア~小沢昭一的こころ! ってことで、こういう影響を受けているように思う。

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