« 喪中につき怒りのタワゴト | トップページ | 小泉+公明式郵政民営化法案には反対なんだよな »

2005/08/09

『オラ! メヒコ』そして「オラ! 納豆」

揚羽屋のオヤジが死んだのだから、7日の「喪中」に書いた東陽片岡さんの漫画のように、ゴロ寝の喪中を一年ぐらいやっていたいのだが、そうもいかない。では、毎日イヤイヤ酒を飲むことで、酒好きだったオヤジに弔意を示そうかと思ったが、酒はもともと毎日のように飲んでいたから格別のことにはならない。そもそも根がイイカゲンだから、すぐ弔意を忘れ、喪中を忘れて飲んでしまう。

こういう人間は、内面的というか、精神世界というか、死だの生だの魂だのオーラだの霊だのトランスだのといったコトには、ひごろあまり関心がない。疎い。人間死んじまったらオシマイ、魂なんか絵空事だと思っている。であるが、ヤジウマ根性だけはあるから、「霊地」なるとこへ行ったりしている。国内だが、そのスジでは、かなり有名なところへも行った。ある日、その一角にある大きな冷気ただよう岩の前で、一緒に行った女が「きゃぁぁぁ~、この岩のむこうは空洞になっている、すごいオーラよ」とか言ったのだが、おれにはただの岩にしか見えなかった。

田口ランディさんが、ニフティから作家デビューというときは、そもそもニフティは、おれがインターネットを始めたときから契約しているプロバイダーで、ダメな企業であることを知っていたから、そんなとこ出身の作家なんて、ロクなもんじゃないだろう。と、思っていた。ある日、図書館でナントナク見た雑誌に、田口ランディさんが書いていた。ナントナク読むと、ま、とくに自分の関心やテーマと交差はしないのだが、田口ランディさんがナゼいまどきの若い男女に人気があるのか、ナントナクわかった。

まあ、それはそれで、今回は、田口ランディさんの近著『オラ!メヒコ』の写真を撮っている塩崎庄左衛門さんのほうであるね。すでに7月12日の「塩崎庄左衛門さんから、うれしいメール」で登場している。その後、何度かメールのやりとりがあり、そして、『オラ!メヒコ』とおれの『汁かけめし快食學』の交換交際をやって、『オラ!メヒコ』を読んだ。読みながら、かなり違うが、椎名誠さんの『ワシもインドで考えた』を思い出した。「メヒコ」とはメキシコのことだが、メキシコとインド、なにか、アル。

その話しは、おいといて、塩崎さんのブログをみて、「魯山人式」で笑えた。http://ameblo.jp/todaya/entry-10003262024.html

やってる、やってる。『汁かけめし快食學』を読んで、これをやる人は、何人かいるようだ。あははははは、正しい料理に熱心な読者である。しかし、マジに、魯山人のただならぬところは、この納豆の拵え方などにあるのだ。アユを生きたまま京都から運んだなんていう話しは、魯山人独特のハッタリにすぎない。そんなものより、魯山人は納豆の拵えやタニシの煮方に料理をみていたにちがいないのだ。

ま、料理や「うまいもの」に関心のある方は、この納豆の拵え方を、一度はやってみることをオススメする。「料理とは」に、ヒラメクものがあるだろう。しかし、また、おれもそうだが、フツウの人は2度とやる気にならないだろう。つまり、じつは、それほど日々うまいものに執着しているワケではないのだ。フツウのひとの日常は、フツウにうまければよいのだね。

しかし、塩崎さんの場合は、醤油をたらしながら拵えることを忘れている。いやははは、そのへんは、『オラ! メヒコ』に描かれている塩崎さんである。

しかし、この『オラ! メヒコ』、著者は「田口ランディ+AKIRA」そして写真が「塩崎庄左衛門」。この名前を並べると、コンニチの日本文化の複雑さをシミジミ感じる。その深遠に触れるためにも、『オラ! メヒコ』を読みながら、「オラ! 納豆」を「魯山人式」にやってみることをオススメする。もちろん『汁かけめし快食學』を読んでないなんてオハナシにならない。醤油をたらすのを忘れないように。ちなみに、塩崎庄左衛門さん、本名である。おれよりかなり若いのにな。

塩崎さんのブログ「庄左衛門日乗」
http://todaya.ameblo.jp/

| |

« 喪中につき怒りのタワゴト | トップページ | 小泉+公明式郵政民営化法案には反対なんだよな »

コメント

いやどうも、塩庄さん、失礼を言いました。たしかに、よく攪拌すれば、なにも足さなくてもいいかも知れないのですな。あのゾロゾロ感といい、たまりません。たまには、やってみようかな~

投稿: エンテツ | 2005/08/12 16:56

あはははは、いやいや、まったく、コマンタレブーな納豆ですね。
そして、醤油入れ忘れですが、意外にも、魯山人納豆、味付けなくてもうまいですよ。豆の香ばしさがグッと力強くなる。撹拌は分子運動の促進、ってことで、旨味も活きてくるんでしょうね。

投稿: 塩庄 | 2005/08/12 11:03

オラ!

あははは、どーも、そういえば、ボンさんは、ラテン系ですものなあ。


投稿: エンテツ | 2005/08/10 13:09

いやあ、5年ほど前のスペイン語会話の
落第生だった時のこと、思い出しました。
エンテツさんのふるさと近くということで、
<オラ!ヤヒコ><オラ!知っとう?>
そして、やあ、元気い?の意味である
<オラ!ケタル?>は<俺!毛足る?>
記事内容と違う、変な事を思い出して
しまいました。

投稿: ボン 大塚 | 2005/08/10 07:39

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『オラ! メヒコ』そして「オラ! 納豆」:

» 大雑把ですが、有り姿なもので [庄左衛門日乗]
「オラ!インディア」@東銀座の南インド料理のダルマなんとか・・・・ 遠藤哲夫さんのブログ、ザ大衆食つまみぐいの8/9の「オラ!メヒコ」そして「オラ!納豆」であたしも笑った。 オラ!な気分が伝染してたわけで(笑)、やっぱり「なにか、アル」ので南インド料理なのでし... [続きを読む]

受信: 2005/08/13 00:41

« 喪中につき怒りのタワゴト | トップページ | 小泉+公明式郵政民営化法案には反対なんだよな »