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2005/10/14

クウネル 徒然草か東京よい店やれる店か

酒のんで飯くうとねむくなる。寝るところは住むところ。食う寝るところ住むところ、あと人間は着るものが必要。

人間としてやめようにもやめられないことは、第一に食、第二に衣服、第三に住居である。そして病気はさけられないから、そのための治療薬。この4つを求めようにも得られないのが貧、不足しないのを富めるという。これ以外のものを求めてアクセクするのを驕り(ゼイタク)。というぐあいに、吉田兼好さんは、「徒然草」第一二三段で述べている。貧富ゼイタクの基準が、それなりに明快だ。

徒然草のほかに、枕草子と方丈記をくわえ、「三大随筆」だそうで、これに源氏物語と伊勢物語と平家物語で「三大小説」だそうで、その出だしや一部を学校で暗唱するように覚えさせられる。そういうやりかたで、日本はつくられた。とにもかくにも「幽玄」をヨシとする惰性は、それに支えられている。ブンガク業界なんぞは、幽玄の技巧だらけだ。ケッ。

「幽玄」なんて、貴族社会の有閑美学じゃないか。それをコツコツイヤイヤアヘアヘ働きながら生きている賎民貧民がありがたがるアリサマ。ちかごろは汗臭かった大衆酒場まで、幽玄な上品いい子ブリブリブリッ子だらけ。みんなで遁世し道楽に生きるつもりか。みんな世捨人になって、けっこうなブンガクやゲイジュツ三昧で過ごす気か。

ああ、だから日本は没落するのだ。国家など、没落でけっこう。でも、日本の没落ではない。長々と続いた(と言っても、日本は貴族制度がなくなって、まだ半世紀そこそこだが)貴族文化の没落なのだ。とりわけ、「三大」随筆とやらは、未来への可能性や活力ゼロ。兼好さんなんか、子供はつくらないほうがよい、ということだしな。こんなものお手本にしていたから、少子化衰退は加速トウゼン。

であるから若者よ、ガツンとぶっかけめしくって、ガツンとセックス楽しみ&子づくり子育てに励めよ。若者のばあい、酒のんで飯くってセックスに寝る、ということでなければね。ホイチョイ・プロダクションズの「東京いい店やれる店」は10年ぐらい前の発売だったと思うが、なかなか売れているらしい。と書いても、このブログの読者に若者はいるか。若者といっても、おれの知り合いで、まもなく40歳になろうという男が、この本はスゴクよい、たしかに「やれる」確率が高いと、よろこんでいた。コイツの場合、そういうことばかりで忙しくてパソコンもできない、結婚する気もなければ子供つくる気もないのは困ったものだが、コイツは没落系か。

なんだか話が思わぬほう「ネル=ヤル」へ怪しく変化し、終止がつかなくなったので、このへんでやめよう。ホントウは、その日その日にかたづけなくてはいけない、一日のばしにできないクウネルについて思うことがあったのだが、イヤハヤ。酒くらい快食快眠秋の夜。

「幽玄」→あてにしてはいけない広辞苑では→①奥深く微妙で、容易にはかり知ることのできないこと。また、あじわいの深いこと。情緒に富むこと。②上品でやさしいこと。優雅なこと。

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