強欲の食育
それで、もう一つ、2日に書いたことで思い出した。その荒川区の熊の前の飯場では、トウゼン食事がでるが、タダではない。そして、その給食は、親方の女房が「経営」していた。つまり、毎月まとめて払う日当の合計から、食費を差し引いて徴収し食事を出し、そのモウケは女房の財布に入るという仕掛けだ。おれも、ときどきその食事を食べた。
あるとき、ついでがあって、その女房に買物を頼まれた。頼まれた買物は何かというと、熊の前商店街の八百屋には、腐りかけた野菜が、皿だかザルに盛られ、一山50円で売っていた。当時は、そのように腐りかけた野菜を売っているのは、めずらしいことじゃない。それを買って来いというのだ。
女房は、飯場の人夫たちのあいだでは、ケチで強欲といわれていたが、金をとってそんな腐りかけの野菜を食べさせるなんて、ほんとに強欲なやつだと思いながら、言われるままに買った。その野菜は、その夜の具沢山の味噌汁に入っていた。ところが、これが、けっこうウマイのだ。腐りかけの野菜も捨てたもんじゃないんだなあ、と、そのとき思った。
しかし、まあ、出稼ぎの百姓たちは、とことん搾られたものだ。
そういや、あの親方の名前なんていったかな? もう組の名前も思い出せない。
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コメント
連絡してみてちょうだい。
電話番号、どこかに書いてあるはずなんだけど、いまさがすのメンドウだから。
投稿: エンテツ | 2006/02/05 22:06
んで、そのぶっかけ飯の残したやつも次の客に出される...うげぇ〜
タバっちには、こっちからも連絡してみますよ。
それとも、おいらと二人で仲良くタコ焼き喰いますか。ふはは!
投稿: 吸う | 2006/02/05 19:59
その味噌汁、めしにかけて食べればよかったのに。
そういえばさあ、バタヤンから、まだ返事のメールがないんだが、どうかしたのだろうか。
投稿: エンテツ | 2006/02/05 07:35
以前、某運送会社でバイトしてた時、その事務所にある食堂では、食べ残しの味噌汁を鍋に戻してまた次の客に出していたんで、それを知ってる人はみんな手を付けない。んで、残されたその味噌汁はまた鍋に戻されて...とループする...
投稿: 吸う | 2006/02/04 18:02