現代日本料理「野菜炒め」考
きのう書いたように、入谷コピー文庫から発行の『現代日本料理「野菜炒め」考』ができあがった。限定出版、非売品なので、ここに資料として目次だけ掲載しておく。
1962年18歳の春、上京して
初めての野菜炒め
郷里では知らなかった
キャベツ炒めをやってみる
料理は好き好きのもの
料理の原理をアレコレ考える
「焼く」と「炒める」
戦後の田舎の台所の火
油味噌と炒飯
薪と炭の現実、炒め煮
台所の火の現実と料理
NHK、『これだけは知っておきたい料理』
江原恵、『【生活のなかの料理】学』
油の普及ときんぴら
クソマジメなきんぴらと野菜炒め
日本料理と生活料理
生活料理「学」をめぐって
帝国がなくなる未来を夢見て
栄久庵憲司、『台所道具の歴史』
『日本の食生活全集』
アイマイな火と伝統の幻想
国際関係の野菜炒め
アイマイさと雑多性の野菜炒め
現代日本料理らしさ
「季節の味」の本末転倒
「おふくろの味」と「自分の味」
生きている証の「自分の味」を大切に
「日本型」と「自分の味」
最後、または野菜炒めのまとめ
最後の最後……野菜炒めと日本料理の未来のために
編集後記
表紙デザイン=元吉 治
表紙イラスト=彦坂美奈子
編集=堀内家内考業
A5版 本文25ページ
読み返してみると、くどい割には説明が不親切なところがあった。とにかく、野菜炒めの普及は比較的新しい。フライパンとガスの普及が関係していると考えられる。となると、全国レベルでは戦後のことになる。
フライパンとガスの普及は、鎌倉期以後の擂鉢の普及に匹敵する革命的なデキゴトなのだ。また、野菜炒めを作れなかったワタクシと作るようになったワタクシの違いは、現代以前と以後の違いでもある。そのことを、野菜炒めをやりながら実感してほしいものだ。
野菜炒めは、現代そのものだ。それに、やはり、自分で作る自分の味を持つことは、現代人として、けっこう大切なのだ。食べ歩き飲み歩きだけじゃなく、野菜炒めをやってみよう。
てな、ことであるね。
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