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2006/05/01

「勝つブランド負けるブランド」そして元祖考

Book_mizukiあまり飲まないが長い付き合いの水喜習平さんが、サイトを大幅にリニューアルというか、増設というかして、スゴイことを始めた。

これを見ていて、まず思い出したことが、そういえば以前に本を送ってもらったのに、まだ紹介してなかったナということだった。調べたら、写真だけは撮ってあったから、ガサツなおれなので、なぜかそのままになっていたらしい。本をいただきながら、大変申し訳ないことをした。

ショッキングピンクな表紙のド派手、タイトルも『勝つブランド負けるブランド』と、まあビジネス書実用書むきだしで迫りまくる本だが、2004年1月に経済界から発行になった。2年以上前じゃないか、月日がたつのは早いものだなあ。

水喜習平さんとは、彼がかつて「宣伝会議」というマーケティング専門誌の出版社にいたときからの付き合いだから、1980年ごろからだろうか。水喜さんは、80年代中ごろから「マーケティング評論家」という肩書で執筆しているが、マーケティングエッセイのようなものに、独特の味がある。それは、ビジネス書実用書としたら、チョイと変わっているという風に受け取られがちだろうし、文学エッセイとしても、そうだろう。

なぜか、ビジネス書実用書とはこういうもの、教養書や文学書とはこういうものという型にはまったイメージや考えがあって、そこからはずれると、どうもね、という読者が多いように思う。そういう固定観念を持ったままする読書とはなんなのだろうかと思うのだが。それはともかく、ビジネス書実用書だって、前に何度か述べたように、文学的なおもしろさがあるのだ。しかも、水喜さんは、おれなんかと違って、小説新潮新人賞まで受賞している。

ま、そういうことは、いいや。この本は、「勝ち組、負け組」という言葉が流行っていた最中だから、タイトルにもそれが反映し、中身もそういうことに縛られている面もある。

で、ようするに、ここから話は飛躍するが、ブランドにも文化があって、日本におけるブランドの文化というと、「有難味(アリガタミ)」だろう、これが欠かせないな、ということなのだ。

「有難味(アリガタミ)」という味覚もあるようだ。たとえば「ふるさとの味」「おふくろの味」なんてのも、そうかも知れない。日本で「愛国心」というと、国を有難がる風になってしまうのも、この「有難味(アリガタミ)」が関係しているかも知れない。ああ、忠君愛国と日本ブランド力。

おれは前から気になっているのだが、「元祖」という言葉が、とくに食の分野の著述によく使われるのだけど、これはナンダ。もしかすると、やはり「有難味(アリガタミ)」と関係するのではないか。そう考え考え、この水喜さんが、最近「江戸と座敷鷹」の親子サイトとして設けた「江戸大名公家net」のとくに天皇家公卿家と見ているうちに、「有難味(アリガタミ)」や「元祖」の文化は、もしかすると天皇家公卿家と関係ありはしないかとヒラメイタのだった。天皇家公卿家は、まさに、日本の「元祖」ブランド文化ではないのか。天皇家公卿家は、そのブランド力で生き抜いてきた、それはチマタの「有難味(アリガタミ)」のもとになっているのではないか。

そういうわけで、ザ大衆食のサイトに「元祖考」を始めましたとさ。……クリック地獄

以前の日記2003年12月8日から12月18日まで、
アリガタミについて、しつこく書いた。気になるのだなあ。

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