食育と栄養モンダイのリンク集
「現代用語の基礎知識2007」の校正を終って、ウチのFAXはアルコール切れバカになって送信できないから、同封されていた速達用の封筒をつかって発送した。でも、それで気がついたが、このへんの郵便ポストは午前11時ごろと午後2時ごろの2回しか収集にまわってこないのだ。ということは、今日夕方に急いで出さなくても明朝でも同じことだったのだなあ。ここはイチオウさいたま市の浦和区なのに、郵便はそういう状態で、1日に1回の山間僻地より1回多いだけなのだ。ああ僻地化がすすむ都会。
それはともかく、今回の「現代用語の基礎知識2007」では、食育とくに食育基本法に関して書いたのだけど、用語解説というセンを押さえながらなので、それに2ページにおさまるようにトータルの字数は決まっているので、最終的に23項目になった。しかしレイアウトしたら15行も超過で、その分を削りながらと、もとの食育基本法や食育推進基本計画を間違って理解したり引用したりではいけないから、もう一度念を入れてチェックで、まあけっこう時間をくったわい。
しかし、それで、基本法と基本計画というやつを、何度も読むことになったが、これはもう読めば読むほど、ヒドイものだね。とくにもう基本計画などは、「計画」のカタチをなしてないよ。内容以前の、計画作成の技術的なレベルとして、とても計画になっていない。おれが上司だったら、こんなもの「計画」といえるか!と一喝却下だね。それを小泉元総理、安倍元官房長官以下大臣のみなさんや民間からの、あの服部栄養センセイなど「代表者」が顔をそろえた「食育推進会議」なるもので決めたのだからなあ。
そもそも言い訳のような留意事項がおおすぎるし、全体像は描けてないし、整合性に欠けるところがたくさんある。計画とは、政策的にシンプルでなければいけないはずだろ。ま、興味あるかたは、基本計画のヒドさ加減をごらんください。……クリック地獄
日本は、こんな計画や政策しかつくれない国なのだよなあ。だいたい総理だって「人気」であって「政治」じゃないし、官僚は「政策」じゃなくて「利権」だし、そもそも重要政策はアメリカに従っていればよいのだし、国民は? ああ、それでなんとかなって趣味に生きられる(ミギやヒダリやマンナカの政治談議だって政策ぬきの趣味や嗜好の飲食のようなものだ)日本っていいなあ~の気分か。
ま、とにかく、それで、過去このブログで書きなぐっていた、食育や栄養について、チトふりかえって見たいなあと思ったが、これがずいぶんあるのだなあ、1度に見るの大変だから、ここにひろえるだけ拾ってリンク集をつくって、ぼちぼち見直していくことにした。
「現代用語」のほうは、あくまでも「正しい用語解説」を基本に心がけて書いているので、ここに書いているような、クタバレコノヤロウ調ではないよ。
060919「食育」言葉のルーツ、誤解あるいは奇怪
060910さらにまたドクターペッパーと食育のこと
060908いやはや、消せばすむ問題なのか
060908「食育利権集団ができつつあるようだ」とな
060907「はすみふぁーむ」を応援するのは「地産地消」の精神に反するか?
060905食育上どうなのか「その他の醸造酒(発泡性)①」
060904食育と産業、とくに食系企業の動向
060904食育基本法成立までの民主×民主の論点
060903食文化ぬきの食育、栄養教諭制度に関する資料
060830水道水を、どうするのだ
060826ロハスはチョイ気になる
060716食料自給率「40%」は危機か
060524根拠のないことだらけの食生活と栄養と健康
060518野菜炒めからスローフードとロハス
060406あけすけゼニ儲けの服部食育に感動す
060325頭の中は、潰し合い
060222「栄養学批判序説」の序の幕下の前座のふれ太鼓
060128食育基本法が隠蔽する農業破壊
060126地産地消の「地」とは、なにさ
060113「食品商業 2月号」 必然か おせっかいか 食育基本法
051227嗜好と食育と「健康教」「栄養教」
051208愛、歌、食
050815ろくでもない戦争と栄養学
050718食育基本法が施行
050622「スローフード」や「食育」のまやかし
050316悩ましい「食育」
050201社会を考えられなくなった末の栄養、グルメ談義
040715栄養学なんて「食」とは縁もゆかりもございません
040630いいかげんな「栄養タレント」
040621栄養学の不健全
040516栄養教諭と食育問題
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コメント
食育の法制化は、どちかというと政治家より官僚主導で動いてきたように思います。もともと日本の政治家は食生活といった「小事」に関心はありませんし、栄養優先の厚生労働省と国内米作農家「過」保護の立場の農水省のあいだには、戦後長いあいだにわたって、食料政策それにからむ利権争い綱引きがありました。その矛盾が露呈して、消費者の不安や不信が高まってきたので、あわてて責任回避のテを打った。このことは今回、「食事バランスガイド」ってやつを、厚生労働省と農水省が共同作業で決めた点に象徴的にあらわれています。自分たちの責任を「消費者教育」で回避しようというマーケティングの手法そのままですね。
あと、「栄養業界」に関しては、戦前から家政学系が厚生労働省と文部科学省や学校教育を足場に優位にありましたが、戦後の栄養士制度で服部センセイのところのような栄養専門学校系が伸びました。この新興勢力と旧勢力の「栄養業界」をめぐる激しい争いがあるように思います。なにしろ同じ栄養商売でも、家政学系は家政科の「教諭」になれましたが、単なる栄養士は同じ学校にいても「給食職員」で事務職扱いということでしたから。このことが今回の「栄養教諭」制度の創設にも大いに関係しているでしょう。
とにかく問題があると、それをネタに自分たちの利権を延ばすことしか考えない連中、保身第一で政策というと官僚統制的なことしか考えつかない連中、これでコロコロと日本は転がってまいります。食文化など、夢のまた夢でございます。
ま、でも、なかにはこれを機会に、大人の価値観を押し付けるのではなく、子供たちの問題解決能力を高めるチャンスにしようという人たちも、ごく少数ですが、いることはいます。
投稿: エンテツ | 2006/10/07 09:04
全体像は描けてない― 見て取れたのは、戦後の厚生省の栄養行政が流石に使い物にならんと言うことで、新五カ年計画と言う旧共産圏風の国民運動の様です。政策的な意図は分からないですが、役所は余程暇で、人員削減をこれで防げるのでしょう。
服部先生のお言葉をチャットでご拝見しました。とてもいい常識的なお話(離乳食と母乳とアレルギーの関係は初めて聞いた。どうしても森永砒素ミルク事件を思い出してしまいましたが。)でしたが、ネット検定とかの金儲けにリンクされていました。法案との関係も釈然としないですね。小さな政府を標榜して民間活力を使うと言うより、利権・癒着関係が見える様です。
そもそもこれほど健康と食に関心があり長寿の国民はいないのに、なぜ行政が態々介入するのでしょう?あふれる情報は、指導が無いと危険と言うことか?そうすれば安全と安定供給は、保障出来ると言ってますか?
現状の日本の食生活を推進したのは、厚生省の栄養指導であったと理解出来ました。実際に成果があった訳で、これらを評価・批判するのがまず先決でしょう。先日見た、日本紹介のドイツ語政府広報誌?には確りと、トンカツやカレーライスやお好み焼きが日本食として奇麗な写真入で紹介されていました。これらの一部は、栄養指導の下、戦後の理想的な食事の一つであったものと想像します。そして、ご存知のように今でも日本の食生活の独自性は揺るぎないです。栄養素別ではこれは判りません。現行の国民食育五ヵ年計画が批判されるころには責任者は天下り先か、草葉の陰?
投稿: pfaelzerwein | 2006/10/06 16:18