さまざまな食育カタログ
今日発売予定の『現代用語の基礎知識2007』が届いた、この1683-84ページに、「さまざまな食育カタログ」を書いている。10月22日に紹介したように、23の用語を選び解説している。
たとえば、最初の「感謝の念」は、こんなぐあい。
「食育基本法(基本法)の特徴的なキーワード。第三条「食育の推進に当たっては、国民の食生活が、自然の恩恵の上に成り立っており、また、食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについて、感謝の念や理解が深まるよう配慮されなければならない」。人々の心の問題にふみこんでいること、生産者本位・保護に「配慮」が傾きかねないなど、消費者の反発や危惧もある。感謝を説くのではなく、お互い感謝されるよう努めましょう。」
また「食育推進会議」では、そのメンバーを紹介しつつ、「「お上」と産業と栄養と教育の関係者の色濃く、消費者は影が薄い。従来の「官製運動」を脱皮できるか。」
それで「食育推進基本計画」については、「法律を盾に一方的な価値観や世界観の押し付けにならないよう、お互い気をつけたい。」
そして「食の乱れ」では、「大量の残飯が出るようなまずい給食、多量の農薬を使う効率優先の農政と農業、儲け主義の商売などが、感謝の念の中で免罪されないよう気をつけたい。」
とか……短いなかに、食育基本法の本質と対策がギッシリつまっている。ま、手にとってご覧ください。
11月、イヨイヨ忘年会シーズンだ、イベントも多いなあ、アレコレあるなあ。どんどんスケジュールがふさがっていく。そしてバタバタと死へむかうのだ。ああ、あとどれぐらい飲めるのだろうか。
さきほど、ある地方都市のひとから電話があって、長話になった。人口4万、みな生活が苦しいという。30代で生活に押しつぶされたように生気をなくし、とても30代には見えないという。もう田舎の人のよいところのかけらもなくなりそうだ。テレビで見る東京が、おなじ日本とは思えないという。東京は昭和ブームらしいけど、こっちは昭和30年代で歴史がとまって沈滞したままだという。
食糧生産の基地が、その有様だ。
「がんばれ」というのは簡単だが、溺れかけているひとに「がんばれ」というようなものだからなあ。気の利いた言葉や表現が意味あるのは、せめて「ブログをやるサル」ぐらいの「経済力」があってからのことかな。大きな「格差」は、自前のパソコンを持ってネットにつながれるかどうかあたりに、もしかするとあるのかもなあ。
「働けど 働けどなお 我暮らし 楽にならざり じっと手を見る」と書く石川啄木には、(それでもまだ)紙と筆記具があったということか。
工業の成長で、紙がクズのように安くなるのは、70年代後半だろうか? 印刷代も安くなり、80年代にはメディアの過剰供給と過当競争の時代へ。90年代に電子メディアが、そこへ加わる。現実より、メディアのなかの、あるいはメディアを媒介にした価値観や世界観を基準にする生活(ライフスタイル?)が普及し、「バーチャル」だの「リアル」だの……。しかし、いくら安くなっても、それを後回しにする、あるいは後回しにせざるをえない生活が、広くある。紙メディアの時代から、そうだったのだ。
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コメント
わ~!どうもすいません><
お邪魔してから、なんだか
少し場違いな感じもしてるんですけど、
そしたらも一度トラックバックします^^v
投稿: futti | 2006/11/03 10:09
ああ、futtiさん、どうも、ちょうどよかった。
すみません。
さきほど、トラックバックの整理をしているときに、
futtiさんからのものが4つ連続してあったので、
一つだけ残して削除するつもりが誤って、
その前のスパムと一緒に全部削除してしまい、
はて、困ったなあ、と思っていたところです。
よろしければ、もう一度トラックバックしてください。
すみません。
なお、トラックバックのときには、
1度ボタンを押せば必ずつながりますから、
何度も押さないようご注意ください。
投稿: エンテツ | 2006/11/03 09:14
はじめまして、futtiと申します。
「食」についてはとても関心・興味があります^^
ホームページの方も楽しそう♪
ゆっくり楽しませていただこうと思っています。
どうぞよろしくお願いします^^
投稿: futti | 2006/11/03 09:05