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2006/12/16

太田尻家と談四郎独演会

きのう。今年最後149回目の談四郎独演会、下北沢の北沢八幡へ。太田尻家夫妻、野崎夫妻、わかちゃん。呑みながら、よく笑った。

あとで、つづきを書く。たぶん。

以下18日に追記。

まずは3人の前座。開口一番は三四楼。続いて登場の「らくB」は、快楽亭ブラックの弟子だったが、ブラックがああなっちまったので、談四楼に引き取られたらしい。この人がうまい、かなり期待できそう。そしてキウイ。前座で15年?16年目?に突入とか、以前は、なかなか昇進できないことがウリのおもしろさもあったが、同輩はみな真打ちで活躍しているだろうし、大変な前座の修行を10数年も続けて、40歳ともなると、切ないかんじになる。

枕はおもしろくて、枕だけならよいのだが、それじゃ落語にならない。噺になると、本人もいっているし重々承知なのだろうが、教えられた通りにできない、マジメにやればやるほど、型から逸脱し型が崩れてしまう。それであせって、さらにおかしくなる、それはそれでおもしろいのだが、やはり業界的には昇進できないのだろうし、客も業界基準で評価するのがフツウだろうからなあ。おれは、こういうタイプは嫌いじゃないので、これからどうなるか、残酷なタノシミ。

そのあと談四楼が一つやって、中入り。中入り後に登場は、声帯模写の丸山おさむさん。名前だけは知っていたが、初めて。この独演会に限らないが、だいたい一般の寄席とはちがい、かなり毒のある噺を聴けるのが楽しみの一つだが、この独演会の場合は、ゲストに強烈に毒のある芸をする人が登場する。

ちょうど一年前には、松元ヒロだった。松元ヒロさんは、私はコレをやるのでNHKには出させてもらえないのです、とやった芸の毒はすごいものがあったし、丸山おさむさんもそうだが、ちょっとここに書くのもはばかられる、猛毒の権威権力世相批判をおりこんで笑い飛ばす。

当日のプログラムに談四楼さんが紹介しているところによれば、「さだまさしを最初に真似たのはこの人で、一時売れかかったのですが、使い捨てのテレビ界に疑問を持ちケンカ、以降ケンカの丸山と言われるようになります」。毒舌を吐きながら、すぐテレビやマスコミに出たがる「作家」「評論家」たちとは、かなり腰のすわりかたが違うのだな。

談四楼が生まれたころに流行っていた美空ひばりの「悲しき口笛」から始まって、談四楼が真打ちに昇進したころだったかな?に流行っていた、尾崎豊の「I LOVE YOU」までの主な流行り歌のモノマネをギャグや一人芝居など多様な芸をまじえて、毒と笑いをふりまいた。

最後に談四楼が「らくだ」をやった。時間が押していたせいか、ちょいとはしょったり急いだところがあったようなかんじがしたが、それがかえって噺のリズムをつくり、今年きいた落語のなかでは「上」の部類の快調だった。

6時15分開演で、おわったら10時10分前ぐらい。これから経堂のバー太田尻家で飲むというが、そこへ行ってしまうと帰れなくなるので、さようなら。前日、太田尻家には『散歩の達人』の取材があったとか、来月発売号に掲載か?

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