伏木亨『コクと旨味の秘密』を読めば、おれの天才がワカル
きょうが締め切りだと思っていた「書評のメルマガ」の原稿は、きのうだったとわかり、おおあわてで書いて送った。
今回は、伏木亨さんの『コクと旨味の秘密』(新潮新書、2005年)。タイトルの通り、拙著『汁かけめし快食學』や、そのもとになった『ぶっかけめしの悦楽』のキーワード、「コク」と「ウマミ」を科学的に解剖し解説している。簡単に読めて、内容は、日本人のアイデンティティに関わる味覚の話だ。
おれは、この本が出る前に、コクとウマミを手がかりに、汁かけめしの歴史を発見し、そこにカレーライスを位置づけた。これは体験にもとづく論理的な作業で、まだ、とくにコクについては科学的な根拠はなかったころのことだ。
ああ、おれって、なんて天才なんだろうと思ってしまいましたね。
なぜかというと、おれがその体験にもとづく論理的作業としてまとめた、コクと汁かけめしとカレーライスに関する結論と、伏木さんがネズミの実験なども含めて出した科学的な結果は、基本的なところで、ほとんど重なるのだ。
で、国民食といわれるほど普及したカレーライスは、伝来のものではない、汁かけめしの料理にカレー粉を生かした調理だという、科学的な根拠が得られたことになる。めでたし、めでたし。
ま、このことは「書評のメルマガ」が配信になってから、詳しく書きましょう。
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