渡辺和博さん逝く
Webのニュースを見ていたら、渡辺和博さんの訃報があった。エッ、とおどろいたが、近しいものでない人の死は、なんの前ぶれもなく、トツゼン訃報に接しておどろくことになる。というワケだけではなく、その訃報の見出しに「「金魂巻」の渡辺和博氏死去」とあるのだが、その『金魂巻』は、いまでもいつでも手のとどくところにあって、ときどきパラパラ見ては、ウフフフフフとやっている本なのだ。
これは昭和59(1984)年7月第1刷の9月第5刷だ。画像クリック地獄で拡大。
当時は、渡辺和博さんと田中康夫さんが雑誌などに書くものを、よく読んでいて、これが出たときには買った。
ついでだが、田中康夫さんがアチコチに書いていたのは『ぼくたちの時代』というタイトルで、昭和61(1986)年太田出版から単行本になり、88年新潮文庫になった。それも持っていて、枕元において、ときどきパラパラ見ている。
どちらも、当時の「風俗評論」というか、軽薄な「風俗評論」のフリをして、上っ面でおわらないものがあった。いま読んでもおもしろく、当時ではなく、イマのことを考えさせるものがある。
ま、とにかく能書きはいいや。
渡辺和博さん、1950年広島市生まれ、享年56。こころから冥福をお祈り申し上げます。
肝臓がんだったらしい。なぜか、ヤハリね、というかんじがして、この本を立て、いま飲んでいる喜界島黒糖焼酎を、捧げ飲む。
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コメント
ほんと、おひさしぶりです。
こういうふうに、おれより若く、
まだまだおもしろいことをやってくれるだろう、
と思っていたひとがトツゼン亡くなると、
フクザツな気分になります。
ガロは遠くなり、
でもガロ的なものは、
いろいろカタチをかえて生きているような。
ただ、ちかごろは、
こういうインパクトのある才気が乏しいのが、サミシイ。
投稿: エンテツ | 2007/02/07 10:06
どうもご無沙汰でございます
駄目の師匠のA師です
肝臓ガンからの生還を果たした
と聞いておりましたので
この訃報には少なからず驚いております
ガロも遠くになりにけり、ですなぁ
投稿: A師 | 2007/02/07 00:32