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2007/05/19

新宿ション横で、どうにもとまらない話

きのうのこと。夕方、新宿ション横〔鳥園〕で待ち合わせ。JR西口を出て、なんとなく地下道を選び、丸の内線自動券売機の広場を通りながら思い出したことがあってチトためいき。地下鉄ビル地下街に入るが、かなり以前に全面的にさくらやになってしまって、むかしよく飲んだ闇市なごりの店はあとかたもなく。ション横も来るたびに変わっている。思い出横丁のつるかめの隣、もりかわ食堂は、名前は「もりかわ」のままだが、イマ風ダイニングな居酒屋になり、明星食堂だったかな?そのあと穂波になったところは、ギョーザ屋のようなものになっていた。ほかもところどころ変わっている。

鳥園、まだ本格的に混む前。以前も、ここで昼間から飲みながら企画の打ち合わせなどをよくした。先に着いて飲んでいるとスーツ姿で決めたケイ男あらわれる。ビール飲みながら書類の束をめくり、ややこしいビジネスの話。うーむ、なんとかなるか。なんとかするよりしかたないだろう。難しい課題のないビジネスなんてありゃしないのだから。しかし日本はめんどうなことになってきた。戦争は平和なうちに準備され気がついたときには始まっているのさ。このあいだの戦争のときだって東京の大勢は、ナニゴトもない楽しい平和なうちにすすんだ。疲弊していたのは地方だけ。ファシズムや戦争はコワイ顔して近づいてくるわけじゃないよ。パリじゃドイツ侵攻直前までバカンスの旅行の話で浮かれていたというし。山口瞳も書いていたね、真珠湾前夜の銀座のお祭騒ぎ賑わいは、ふだんと変わらなかった。いまの日本には治安維持法なんていらないと誰かいってたな。頼りになる学会さん。有識者文化人ただのインテリという連中は骨抜き、ビジネスマン顔負けに上手、カネさえやればなんでもしてくれる。カネはいくらあってもよい、いくらあっても足りない。改憲から戦争の準備が始まるのではなく、戦争体制の仕上げだよ。もともと改憲を党是とする党を政権の座に選んできたのだから、いまさらどうのこうのじゃないだろう。いい湯加減の、いよいよ前夜というわけか。本気でやりたがっている連中がいるし。もう、どうにもとまらない。そんなうたがあったな。国民が選択していることだから仕方ないが、ビジネスが政治的要因に左右されてやりにくい。出店計画もころころ変わって。リーマンは、この状況から逃げられないからね。心臓に悪いよ。肝臓は丈夫そうじゃないか。どっちも一個だけだからなあ。どういうつかいかたをするかだな。そっちは若いが、こっちは先が見えてきた。そんなこといって逃げないでくださいよ。さあね、おれもトシだから、楽してカネほしい。ケイ男、社に戻る。飲んでも神経冴えたまま酔わず。岐阜屋でやきそば。

雑踏の中を、思い出をたどるように、地下道を東口へぬける。1962年上京してから、何度ここを歩いたか、天井の高さだけは変わっていない。何も変わっていないとおなじだ。これこそ「昭和」だよ。あのとき待ち合わせの約束をしたが会えずに終った東口駅交番前は大混雑、待ち合わせの人たちをかきわけなくては通れない、かきわけながら、アイツはどうしているかと思う。約束はむなしい、明日のことはわからない。なにがどう変わっていくのか。自分の楽しみだけで知らん顔していたほうが楽ではあるが。

北浦和に着き買い物して7時半ごろ帰宅。酒飲んで、届いていた古本セドローくんの目録「古書現世」をみていたら、前から欲しかったが高くて手が出なかった本、なんとか手が出せる値段でのっている。さっそくメールで注文。夜半すぎに返事あり「売り切れ」。やはりそうか、あの値段では、すぐ買い手がつくと思った。それにしても手の早いヤツがいる。なんでも競争、はやいもの勝ち、どうにもとまらない。

と、日記風に書いてみた。明日の高千代友の会の酒宴は都合つかず出席断念。

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