夕方のスーパーの男は光っていた
まだ外は明るい19時ごろ、スーパーで買い物して、あらためて思った。男の客が多い、半分は男なのだ。しかも30代が多いようだ。ほとんどは見るからに勤め帰り、一人で買い物をしている。それが、そんなにわびしそうではない。
この北浦和で、その時間にスーパーにいられるなんて、どんな仕事の人だろうと想像する。わからない。公務員?そこそこの会社の管理部門? 24時間スーパーで23時ごろ買い物している男たちも多いが、彼らのばあいは、チトくたびれているのだろう、わびしさもただよう。しかし、この時間帯の男たちは、ヨシッ食べるぞというかんじがみなぎっている。
商品の品定めをする目つきも真剣だ。よく昼間のスーパーで主婦が、両手に同じものを持って、真剣に見比べている姿を見ると、なにをそんなに真剣に見ているのだろう、主婦ってのはヘンなことを気にするからなあ、ああやって見比べながら何を考えているのだろうと思うことがあるのだが、男でもおなじことをするのに気づいた。そうか、男も女もおなじなのだ。
とにかく、そんな男たちの姿を見ながら買い物するのは、なんだかとても気分がよい。楽しい生活だ。もちろん、買い物かごのなかは、とりのから揚げに弁当と缶ビールというひともいるが、みな楽しそうだ。19時ごろにスーパーで買い物できる時間に会社がおわるようになれば、こういう男たちはさらに増えるにちがいないと思った。
外でも飲み食いすることもあるだろう。そして、だから、ウチでも飲み食いしたくなる。一人でくつろいで食べるのも、よいものだ。簡単に何かをつくって。外食のよさ、自炊のよさ。いろいろまざっていろいろ食べて、生活は楽しくなるのだろう。仕事のことで頭がいっぱい趣味までガツガツガツ食べ歩き買い歩き情報あさり自慢ごっこの生活ではなく、ふらっとスーパーに寄るぶらぶらな気分が、もっとあっていい。
また「生活連鎖」を考えてしまった。「生活連鎖」といえば、少しずつザ大衆食のサイトを作り変えているのだが、岡崎武志さんと荻原魚雷さんのお言葉を、あらためて読み返して、これが生活の中の食事の姿だよなあと思った。
岡崎武志さんのお言葉…クリック地獄
荻原魚雷さんのお言葉…クリック地獄
スーパーの店頭では、地場の埼玉県のトマトが安く大量に売っていた。この色を見ると、気分もなごむ。地元のものが安くてうまければ、「地産地消」の説教なんか聞かなくたって買うのだ。夕方、スーパーで買い物できる時間に会社がおわれば、もっと料理をするひとも増えるだろう。しかし、そこんとこが、ビンボウでビンボウ性の日本じゃ、難しいのか。せかせかせかせかせかせかせか……。その埋め合わせのように食育食育食育食育食育……。
画像は、わざとソフトフォーカスのように撮りました。ウソ、ぼけ。
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