氾濫するコギレイな雑誌、本。コキタナイ闇の中の食。
おれも、まだ若造というかバカというか、言っても仕方ないと判っていても、こういうジケンの片付けかたを目の前にすると、ついつい言ってしまう。こんなことを書いているより、女と酒飲みながらイチャイチャしていたほうがマシ。もちろん、そういう相手がいればだが。みな、そのように、自分の楽しみのなかにいる。だから、今回の件については、これで最後にしよう。
読売新聞をツルシたいわけではないが、きのうたまたま読売新聞を取り上げ、「農水省は、なんらかの責任をとるつもりなのか。そこのところをなぜ、マスコミは追及しないで、叩きやすい弱小企業だけを叩くのか。」と書いたので、「公平風味」のために、この読売新聞の記事を使わせてもらおう。
YOMIURI ONLINE
農水省と北海道、計8回の立ち入り検査でも不正見抜けず
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070626i301.htm?from=main3
食肉偽装の告発をもとに、農林水産省と北海道が2002年から07年までに計8回、ミート社に立ち入り調査をしながら、不正を見抜けなかったことが25日、明らかになった。
道は02年3月、同社員を名乗る男性から最初の告発を受け、立ち入り調査に入ったが、裏付ける証拠を得られなかった。
告発は06年にもあり、苫小牧保健所が2、11月に調査。11月には「牛タンスモーク」から基準値を超す発色剤(亜硝酸ナトリウム)を検出した。食品衛生法違反で同社に出荷停止を指示したが、さらに「ウサギやカモの肉も使っている」などの情報が提供され、12月にも2回、追加調査した。しかし、この時も原料偽装を突き止められなかった。
農水省の北海道農政事務所にも06年2月、偽装情報が寄せられたが、同事務所は「拠点が道内だけの業者なので日本農林規格(JAS)法の調査権限は道にある」として、3月23日付で道に対し、「具体的疑義が確定できませんでしたので参考までに回付します」との文書を作成したという。
同事務所は昨年9月、ミート社に東京事務所があることを知ったが、直ちに調査に入らなかった。北海道農政事務所は、06年3月と今年3、5月に立ち入り調査をしたが、これは牛肉の個体識別の信頼性を確保するための調査だった。道の近藤光雄副知事は「情報を一元管理していればもっと早く不正が見つかっていたかもしれない」と話し、北海道農政事務所の小野哲士消費・安全部長も「連携が十分でなかった点は反省している」としている。
(2007年6月26日3時7分 読売新聞)
ミートホープ社の田中社長に対する責任追及と比べたら、なんとまあ最初から腰が引けていることか。責任逃れのアリバイ証明を提供しているような記事ではないか。
ついでに、当ブログで、「ハンナン浅田」のジケンを思い出しておこう。
2004/04/19「もう一人の浅田」。2004/04/22「どうなるハンナン浅田」
ついでに、こんなことを書いている新聞もあった。神戸新聞2005年5月28日社説「ハンナン判決/農水省は責任をどう取る」
ハンナン浅田だけではなく、食肉ジケンは続いた。でも、狂牛病のアメリカの酷さを言い立てることで、日本の農水省と食肉業界に免罪符を与えてきたのだ。
破滅してもよいと思うが、世界は急速に破滅に向かっている。活字文化は虚栄心と功名心に乗っ取られ、こんなにみんなが食べ物の本を書いているのに、賄賂と汚職が流布し真相は解明されない。世も末だ。
……こだまひろしさんの「モグラゲリラひろしの「さよなら、ギャングたち」」の「世界は急速に破滅に向かっている。賄賂と汚職が流布しみんなが本を書きたがっている。世も末だ。」を勝手に改ざん。
氾濫するコギレイな雑誌、本。コキタナイ闇の中の食。不条理はスバラシイ。
「とにかくね、生きているのだからね、インチキをやっているに違いないのさ。」……キライな太宰治さんのお言葉(「斜陽」から)。
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