和食と洋食と西洋料理 味噌汁の境目
以前にも、スパゲティに味噌汁がつくフシギについて書いたと思うが、トンカツやカツ丼に汁といえば、味噌汁がつくのは、アタリマエだろう。つまりスープがつくことはないし、すまし汁ということもない。
そもそもトンカツなどは、いまや「洋食」ではなく「和食」に分類されている例も少なくない。しかし、トンカツの歴史をさかのぼると、たいがいは「洋食」に分類されている。トンカツは、いつから「和食」になったのか。いや、そもそも「洋食」は、「和食」なのだ。「和食」のなかの「洋風」、それが「洋食」というものである。
「洋食」と「西洋料理」は、ちがう。どこがちがうか。それは、一つは、様式のちがいがある、つまり味噌汁がつくかつかないか。これは、「料理技術」のちがいのことではなく「様式」のちがいのことね。
では、ハンバーグやエビフライは、どうか。これは「洋食」なのか「西洋料理」なのか。いま急に思い出したが、おれだって過去には、かなり高級な西洋料理店を食べ歩いている、が、そこでハンバーグとエビフライの盛り合わせなんか、見たことも食べたこともないぞ。
ああ、もう酔って書くのがめんどうだ。だから、どうした、ようするに「様式」としては、味噌汁がモンダイなのだ。日本料理、和食というものは、味噌汁がつけば、素材が肉だろうと、日本料理であり和食なのだよ。スパゲティだって、「和食」なのだよ。だけど、さすがに、カルボナーラに味噌汁がつくことはないわけ。ナポリタンとか、そういうものね。ナポリタンは和食なの。
だけど、こういうことが通用するのは大衆食の分野だけね。格式ある伝統的日本料理の分野では、そんなことはありえない。だから、そちらからみれば、トンカツもハンバーグも、おなじ「洋食」で「西洋料理」なのである。チト、どこかおかしいか?
とにかく「和食ブーム」というなかにはトンカツも入っているということ。大衆食の分野で肉をはずそうなんて、土台むりなのだ。ま、菜食主義はイケナイということではなくてね。「和」から肉を排除することはできない。それが「和」の歴史なのだよ。
ただ、ここで、そうなると、モンダイはファミレスのハンバーグだ。いまはどうかしらないが、ファミレスの当初は、ハンバーグを売りにしていたわけだけど、それは「洋食」のイメージではなかった。スープとサラダがセットであり、「欧米風」つまり「西洋料理」のイメージだった。そうだよな。
モンダイは、味噌汁だ。それにしても、いったい「洋」と「和」は、どれほどの意味があるのだ。「洋風」と「和風」また「洋食」と「和食」。単なるイメージか。
ま、そういうことを考えているということで、これが結論のわけではない。酔った。画像は、ハンバーグとトンカツとエビフライのセットに、ナイフとフォークと味噌汁がついている「洋食屋」のランチ。
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