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2007/12/28

熱海を読め!高度俗物文化財保護委員会そして肥満擁護同盟。

0712atami_044去年の五月以来の熱海。いやはや、熱海はスゴイ。おれはしばらく熱海に心が奪われそうだ。ポルトガルへ行ってしまうよりは、いいだろう。

熱海と東に位置する湯河原の中間と思われるあたりには、日本森林再生機構の大将の実践林がある。今回は、それではない。それではないが、森林と深く関わりがあるのかもしれない、ないのかもしれない、高度に俗化しながら、やはり森林に抱かれるようにあるがゆえに高度に文化的な熱海で、高度俗物文化財保護委員会の活動をした。

まだコーフン冷めやらぬ状態なので、どこから報告してよいかわからない。そもそも今日中にやらなくてはならないことを、もうたいがい休みになっている明日にのばして何をやっているのか、なーんて無粋なことはいわないでほしい。やはり、熱海は深くて大きい。

上の画像。この左の二軒はソープランドだ。これがどこにあるかというと、景観観光資源として熱海のメインである、海岸線の道路ぞいにある。写真を撮っている位置は、海岸沿いのデッキスタイルの遊歩道公園であり、すぐ前の白く着飾った欄干の道路は、熱海ビューラインにつながる、なんてったって熱海一の観光道路なのだ。であるから、ソープランドが、明るい陽光を浴びて堂々と営業していても、なんら不思議はない。ということが、ここ熱海についてはいえる。これは、熱海の文化の深さと大きさを象徴する景色だと思う。ワレワレ高度俗物文化財保護委員会は、海のほうにケツを向けて、この景色をシミジミ味わった。

ソープランドの前の川を山のほうへさかのぼり、中腹ぐらいまでが古い街なみ、旅館ホテルに歓楽街、みやげもの飲食店、水産系の店も多い。いまハヤリの、しかも本当の「昭和」の佇まい、といえる。山のほうの高台は、多くはバブル期に開発された滞在型ホテルもしくはコンドミニアム、リゾートマンションとかいわれるたぐいのものだ。日本各地にみられる、「山の手」とダウンタウンの構造が、一見ここにもあるように見える。だけど、チトちがうのだ。MOA美術館ですら、芸術の香りというより俗物のカタマリのように感じられる不思議。それは、たぶん近代的な「都市計画」らしきものが存在しなかったことに関係するのではないかと思われる。欲望のままに膨張した観光都市、熱海。そのことは、これからゆっくり考えたい。

0712atami_037_2そして、街をゆけば、つぎつぎに驚嘆の声がとぎれないほど、熱海の高度俗物文化財を発見するのだった。熱海銀座通りにある、このパーラーというべきか、この佇まい。その右隣の「高級ハンドバッグ」の店、ビトン、グッチ、セリーヌ……銀座原宿チャンチャラおかしい。

さらに感嘆したのは、やはり「お宮の松」だ。貫一がお宮を足蹴にしている銅像。これは、もしや植民地主義者白系外国人が見たら、日本人は、なんと野蛮な人種というのではないかと、ワレワレは、その前で、やはり蹴った貫一の気持がわかる、いやお宮は悪くない仕方なかったのだとか、議論した。おれがイチバン驚いたのは、ここに若い20歳代の女たちがたくさん来ることだった。彼女たちは、その銅像の前でピースな写真を撮る。おれもそこにいるあいだに、2人の女に頼まれてシャッターを切ったのだが、とにかく、熱海は深いなあと思った。

これからの「混在型都市」を構想するなら、熱海を読むべきだ。

そしてそこで、なぜか、この文化を擁護しつつ南陀楼綾繁さんら肥満を擁護することを考えねばな、と思った。肥満が生理のモンダイを越えて「罪悪」になるような事態というのは、熱海に偏見を持つように異常である。そうだ、肥満擁護同盟も発足させよう、と思うのだった。

とにかく、熱海については、高度俗物文化財に該当すると思われる写真をたくさんとってきたので、そのうち掲載したい。もちろん食堂もある。

しかし、このアワタダシイ年末に、なにをやっているのだ。いや、年末をやっているだけであります。ううううう、明日29日が、勝負だ。

ああ、ほんと、忙しい。この大事なときに、パソコンが壊れそうな音を立ている。

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